研究課題/領域番号 |
20K16382
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
内田 泰樹 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (90814723)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 放射線肺臓炎 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 薬剤性肺炎 / 肺癌 / デュルバルマブ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではデュルバルマブ投与患者において肺臓炎発症患者の画像を用いて、薬剤が主体か放射線が主体かを見分け、肺臓炎発症時にその予後を予測するモデル構築を目的とする。このモデルを使用し実際の患者で評価することでリアルワールドにて切除不能Ⅲ期非小細胞肺癌に対し放射線化学療法後、デュルバルマブ投与中に肺臓炎が発症した際、薬剤由来か放射線由来か判別し、重症度を画像から判断することが可能となりステロイド量や免疫抑制剤等の治療必要性を予測することが期待される。
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研究実績の概要 |
本研究は肺臓炎発症時の画像と放射線治療計画時の画像を合成して薬剤由来か放射線由来かを判別するとともに、他の因子も含めた重症度予測モデルを構築し、臨床への応用を目的としている。前提となるデュルバルマブと同じ免疫チェックポイント阻害剤による肺臓炎発症に関与する因子について当院における免疫チェックポイント阻害剤投与患者に対し、肺臓炎発症と関連のある因子について先行研究を行った。結果として既知の事象である間質性肺疾患以外に喫煙量や肺癌以外の疾患では肺病変の存在の関与がロジスティック回帰分析の結果判明した。同内容については先行研究として論文投稿しBMC cancerに受理された。この後 の本研究の解析時に先行研究の結果により補正因子として採用する予定である。肺癌患者を対象としたそれ以外の肺癌独特のリスク因子の解析も現在遂行している。 また他施設のデータを当院のソフトウェアで解析する際に不具合が生じる可能性があるため、調整を行っている。試験的に当院の症例で解析を行っているが、同施設でも治療計画外のCT画像で不具合があることも確認しているため適宜調整している。 また、本研究の対象となる症例については集積中であるが、対象患者が増えているものの他 施設症例については新型コロナウイルス感染症のため、施設ルールにより県外はもちろん各施設により往来が難しく症例集積の妨げとなっている。また個人的に肺癌診療だけでなく、自施設におけるCOVID-19治療の中心として治験・臨床試験の代表者にもなっているため進捗に遅れがでている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID流行で他施設への往来が当院規則により不可能となっているため他施設の症例集積が困難となっている。イミフィンジ投与患者は増えてきているがイベン ト発症患者が予測よりも少ないこともあり、他施設症例の組み入れを推進する予定である。 COVID-19の診療の中心にいるため、診療のために時間をとられていた。 また医局都合で市中病院での勤務になっていることも影響している。
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今後の研究の推進方策 |
症例組み入れを続ける。解析時の不具合に対する調整を続け、症例集積後速やかに画像解析ができるよう準備を進める。 肺癌以外の免疫チェックポイント阻害剤による肺臓炎リスクの解析は終了し論文化したが、肺癌患者における免疫チェックポイント阻害剤による肺臓炎リスク因 子についても並行して解析中である。 COVID-19診療の合間になるべく他施設の症例を集める。症例の集積を速やかに行い解析を行う予定である。
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