研究課題/領域番号 |
20K16386
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
能勢 直子 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (80642404)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 細胞治療 / 分子イメージング / レポータータンパク / 基質特異性 / PET / SPECT / レポーター遺伝子 / 生体内トラッキング / 核医学イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
再生医療の分野で、細胞治療はこれまでの薬剤投与を中心とした内科的治療の概念を変える革新的な治療法として期待されているが、細胞治療で投与された細胞の生体内分布を正確にモニタリングできる手法は未だ開発されていない。 そこで、本研究では、核医学イメージングを投与後細胞のトラッキングに応用することにより、細胞の投与後体内分布や生存性を明らかにし、将来的には細胞治療の最適な治療プロトコルを確立することに繋げる。 具体的には、核医学レポータータンパクの野生型と変異型による基質特異性の違いを利用し、核医学レポーター遺伝子をあらかじめ導入・発現させた細胞の投与後生体内分布をモニタリングする新規手法を開発する。
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研究成果の概要 |
核医学レポータータンパクの1つであるナトリウム/ヨウ素共輸送体(NIS)の基質特異性を利用し、NIS遺伝子をあらかじめ導入・発現させた細胞の投与後生体内分布をモニタリングする手法の開発を目指した。 幹細胞にNIS遺伝子を導入したNIS発現幹細胞を作製し、市販の[99mTc]や[123I]、[125I]、自家合成した[F18]tetrafluoroborateを用いて、in vitroでの取り込み評価と生体イメージング評価を行った。その結果、生体投与後もNIS発現幹細胞をSPECTで検出できたことから、細胞治療の投与後細胞トラッキングにNIS発現細胞を利用する手法は有用であることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞治療で投与された細胞の生体内分布をモニタリングできる手法は未だ開発されておらず、本課題では核医学レポータータンパクの1つであるナトリウム/ヨウ素共輸送体(NIS)の基質特異性を利用した細胞投与後生体内モニタリング手法の開発を目指した。 本研究において、生体投与後のNIS発現幹細胞をSPECTで検出できたことは、細胞治療の投与後細胞トラッキングにNIS発現細胞を利用する手法が有用であることを示す。本研究課題で開発した新しい生体内トラッキングシステムの更なる精度向上は、細胞治療だけでなく、全ての再生組織の生体内モニタリングに応用可能であり、診断~治療までの医療全体に大きく貢献する技術となる。
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