研究課題/領域番号 |
20K16391
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
橋本 康佑 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (10866180)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 非小細胞肺癌 / ニボルマブ / ペムブロリズマブ / 末梢血単核細胞 / PET検査 / 投与間隔 / PET / 免疫チェックポイント阻害薬 / 投与期間 / 免疫関連有害事象 / 末梢血単核球 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では患者免疫状態に応じた免疫チェックポイント阻害薬治療の適切な投与間隔・投与期間を明らかにすることで過剰な免疫活性化に基づく免疫関連有害事象を回避し、最大の費用効果比を得る治療アルゴリズムを開発することを目的としている。新規アルゴリズムの検討において、先行研究で取得した末梢血単核球を用いて、PD-1阻害薬単剤治療を受けている肺がん患者のT細胞免疫の経時的解析を行うことで、奏功時と耐性獲得時の比較、免疫関連有害事象との関連、治療中断後奏功持続時の治療中および中断中のT細胞免疫の比較を行う。また、以上の結果から投与間隔・投与期間を設定した第二相前向き臨床試験を行うことで臨床へ反映させる。
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研究成果の概要 |
免疫チェックポイント阻害薬は社会経済的な負担が大きく、また、副作用についても予測や対応が非常に難しいものである。末梢血のT細胞解析でPFS(無増悪生存期間)とCD62L low CD4T細胞割合が相関することを示しており、患者毎の治療が構築できないかと考え、投与間隔と免疫関連有害事象の回避に着目した。しかし、研究期間中に薬剤を増量することで投与間隔の拡大は達成された。CD4T細胞クラスターからCD62L low CCR4- CCR6+ CD4T細胞が同定されPFSやOS(全生存期間)に相関することが示された。また、FDG-PETに様々な評価指標を加えることで、PFSやOSとの相関が確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PD-1阻害薬投与前の末梢血中のCD4+メタクラスターが腫瘍微小環境におけるCD4 T細胞浸潤と相関し、一方で末梢血中のTh1は局所CD8 T細胞浸潤と相関していた。また、抗腫瘍免疫に関与するCD4 T細胞クラスターからTh1やTh17と異なるCD62L low CCR4- CCR6+ CD4T細胞が同定され、PFS(無増悪生存期間)やOS(全生存期間)に相関していた。加えて、FDG-PETにMTV,TLG, 視覚的評価の解析を加えることで、PFSやOSとの相関を示すことができた。一般臨床でで得られる情報に追加の解析を加えることで、治療予測が立てられ医療経済に好影響を与えられる可能性がある。
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