研究課題/領域番号 |
20K16392
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 東京大学 (2022) 杏林大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
田口 慧 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40625737)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肉腫 / がん治療用ウイルス / ヘルペスウイルス / 患者由来肉腫細胞 / ウイルス療法 / ミドカイン / PDX / G47Δ |
研究開始時の研究の概要 |
ウイルス療法は固形がんに対する新規治療であるが、肉腫に特化したウイルス療法の開発はほとんど行われていない。本研究は、腫瘍特異蛋白のミドカイン(MK)をプロモータとしてG47Δ (第3世代がん治療用ヘルペスウイルス1型)の ICP6遺伝子を制御する新規ウイルスを用いて、肉腫に最適化したウイルス療法を開発することが目的である。市販の肉腫細胞株のみならず、肉腫PDX (patient-derived xenograft) を用いた検討も行うことで、より臨床に即した検討を行う予定である。本研究により、手術以外に根治治療のない肉腫の治療体系にブレイクスルーがもたらされることが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究は、腫瘍特異蛋白であるミドカインをプロモータとして、G47Δ (第3世代がん治療用ヘルペスウイルス1型)のICP6遺伝子を制御する新規ウイルスを用いて、市販の肉腫細胞株における抗腫瘍効果(in vitroおよびin vivo)を検討した。これと平行して、患者由来肉腫細胞(patient-derived sarcoma cells)を用いたマウス皮下腫瘍モデル2種も確立した。今後はこれらを用いて、新規ウイルスによる腫瘍縮小効果の検討(in vivo)を実施していく予定であり、最終的に肉腫に対する最適なウイルス療法の確立を目指す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肉腫は放射線や化学療法への感受性が低く難治であり、有効な新規治療法の開発が求められている。ウイルス療法は固形がんに対する新規治療であり、肉腫にも効果が期待できるが、これまで十分な検討がなされていない。本研究は、プロモータ制御型の新規ウイルスを用いて、市販の肉腫細胞株における効果を示すとともに、患者由来肉腫細胞という臨床に即した材料における検討の準備段階まで行った。本研究により、肉腫に対する最適なウイルス療法戦略が確立できれば、肉腫治療におけるブレイクスルーとなることが期待される。
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