研究課題/領域番号 |
20K16398
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
西野 将矢 近畿大学, 医学部, 助教 (40709664)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | EGFR遺伝子変異陽性肺癌 / エクソン20挿入変異 / 分子標的治療薬 / EGFR変異 / Exon 20 / 獲得耐性 / 肺癌 / EGFR変異陽性肺癌 / EGFRエクソン20挿入変異 / EGFR エクソン20挿入変異 / 非小細胞肺癌 / EGFR遺伝子変異 / 分子標的治療 |
研究開始時の研究の概要 |
肺がんは本邦のがん死亡数第1位であり、本邦では全肺がんのうち約20%にEGFR遺伝子変異を認め、これに対するEGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)による分子標的治療が確立された。しかし、EGFR遺伝子変異のうち約10%を占めるエクソン20挿入変異陽性肺がんに対して有効なEGFR-TKIは確立されていない。EGFRエクソン20挿入変異に対する分子標的治療戦略の確立は肺がん領域における急務である。さらに従来のEGFR-TKIが長期暴露により耐性獲得したのと同様に、耐性獲得が不可避であると予想される。本研究ではEGFRエクソン20挿入変異に対する治療戦略とその耐性化克服を目指す。
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研究成果の概要 |
本邦癌死因第一位の肺癌のなかでEGFR遺伝子変異陽性肺癌に対する分子標的治療の有効性が確立されて久しい。その中でもEGFRエクソン20挿入変異に関しては有効な治療法が確立されていない。エクソン20挿入変異肺がん細胞モデルを樹立し、それらに対して有効な分子標的治療薬を模索すること、耐性化機序を明らかとすることを目的とした。poziotinib、tarloxotinibがこれら肺癌モデル細胞に対して有効であり、かつENUを用いた耐性化二次変異誘発にて、EGFR T790MとC797Sを耐性化二次変異として同定した。さらに新規薬剤mobocertinibに関しても評価を行い、有効であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺がんは全がん腫の中でも増加傾向にあり、本邦においても死亡者数は年間約8万人に上り、がん死亡数の第1位となっている。EGFR遺伝子変異陽性肺がんは全肺がんの約25%(全肺がんの約半数を占める肺腺がんの約5割)に認められると推計され、EGFR変異肺がんのうちの約10%をEGFRエクソン20挿入変異陽性肺癌が占める。このため、概算ではあるが毎年2000人がEGFRエクソン20挿入変異を有する肺がんで死亡していることとなる。しかし上述の通り、EGFRエクソン20挿入変異を有する肺がんに対する有効な分子標的治療薬は確立されておらず、EGFR-TKIによる恩恵を受けられていない患者群である。
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