研究課題/領域番号 |
20K16407
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
石井 範洋 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (00711508)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 肝胆膵 / 膵癌 / 治療抵抗性 / 悪性 / RRN3 / 抗癌剤感受性 / リボソーム / 転写 / TIF-1A / 予後因子 / 増殖能 / 浸潤能 / 薬剤感受性 / リボソーム合成 / 予後不良 / 肝胆膵癌 / 癌関連線維芽細胞 / M2BPGi / リボソームRNA |
研究開始時の研究の概要 |
肝胆膵領域癌は予後不良であり、予後改善のためには悪性化機序の解明やそれらを標的とした新たな治療戦略が求められている。肝細胞癌、膵癌細胞の癌関連線維芽細胞より産生されるM2BPGiの癌促進効果の解析から新たに同定されたリボソームRNAの転写促進因子であるRRN3の肝胆膵癌の悪性化における意義を解明し、治療標的としての可能性について解析する。
|
研究成果の概要 |
M2BPGiの癌促進効果の解析から同定されたRRN3蛋白の膵癌における悪性化の意義について研究を行った。In vitroにおける解析では膵癌細胞株のRRN3蛋白の発現を特異的siRNAで抑制すると増殖能、浸潤能が抑制され、抗癌剤感受性が亢進することが明らかとなった。膵癌切除症例の臨床検体を用いた解析でも、RRN3高発現症例は予後不良であり、Ki-67発現と相関関係を認め悪性度の関連が示唆された。NOD-SCIDマウスを用いたIn vivo皮下腫瘍モデルにおいてもRRN3抑制により腫瘍の増大が抑制された。RRN3が膵癌の悪性度に関わることが占められ、治療標的として有望である可能性が示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝胆膵癌は難治性固形癌の代表であり、治療成績はまだ十分とは言えない。癌の悪性度に関わる分子の解析が進むことで、治療成績の向上に結び付く可能性がある。RRN3蛋白が膵癌の悪性度(増殖能や浸潤能、抗癌剤抵抗性)に関わることが示されたため、RRN3を軸とした治療戦略は、膵癌の治療抵抗性を克服する新たな治療法の一つとなる可能性がある。
|