研究課題/領域番号 |
20K16413
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
菊池 理 京都大学, 医学研究科, 助教 (10869366)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 分子標的療法 / KRAS / フェロトーシス |
研究開始時の研究の概要 |
KRAS増幅胃癌は胃癌の7%を占め、変異を持たない野生型KRAS遺伝子のコピー数が増加し治療成績が不良である。このKRAS増幅胃癌細胞にMAPK経路の阻害剤を投与するとKRASの活性がむしろ上昇し、細胞内の活性酸素が増加することが知られている。本研究は、この活性酸素の増加に着目し、プログラム細胞死の一種であるフェロトーシスによる細胞死を胃癌細胞に誘導する新規薬物療法の開発を目的とする。
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研究成果の概要 |
KRAS増幅細胞に対してgenome-wide CRISPR screening及び検証的実験を実施し、MEK阻害剤の抗腫瘍効果を増強する可能性のある複数の候補遺伝子ノックアウト及び、抗腫瘍効果を減弱する可能性のある複数の候補遺伝子ノックアウトを同定した。これらの中でGPX4の阻害がMEK阻害剤との併用で良好な抗腫瘍効果が得られることが示唆された。今後はマウスでの前臨床試験の追加及びヒト臨床試験(phase I, II)の立案を行い、治療法開発を継続する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
切除不能進行胃癌の治療成績は不十分であるが、こうした難治性の胃癌の治療法開発に貢献する研究結果を得た。また今回開発している治療戦略は、胃癌の既存の標準治療で用いる薬剤とは異なるため、既存の標準治療法を使い切った胃癌症例へのさらなる生存期間延長にも貢献する可能性がある。
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