研究課題/領域番号 |
20K16426
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
宮原 か奈 東京医科大学, 医学部, 講師 (90532391)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 乳癌 / 骨転移 / エクソソーム / バイオマーカー / マイクロRNA |
研究開始時の研究の概要 |
乳癌は、新規治療薬により予後が改善しつつある一方で、一度転移再発すると治癒を目指すことは困難である。乳癌の遠隔転移部位として最も頻度が高いのが骨であり、乳癌骨転移は疼痛、骨折など様々な骨関連事象を引き起こし、QOLを著しく低下させる。乳癌骨転移に伴う“生命予後の増悪”および“QOLの低下”を解決するためには、早期に骨転移を発見し治療を導入することが、臨床上極めて重要である。本研究では、乳癌骨転移患者におけるエクソソーム中マイクロRNAの発現を網羅的に解析することで、乳癌骨転移の新規バイオマーカーの開発を目指す。
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研究成果の概要 |
Luminal 乳癌患者において、①術後無再発患者:10例、②骨転移単独乳癌患者:11例、③骨以外の遠隔転移患者:11例の3群を本試験に登録した。血中エクソソーム内のマイクロRNAを抽出し、次世代シークエンサー(NGS)を用いて、マイクロRNAの発現を網羅的に解析し、群間比較した。全マイクロRNA発現による階層的クラスタリング解析をおこなったところ、同群の検体において類似度が近く群間差が認められた。続いて、各miRNAの発現を群間で比較し、骨転移で有意な発現を示すmiRNAが存在するかどうかを調べたところ、骨単独転移群で有意な発現を示す10種類のマイクロRNAが同定された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳癌で最も頻度の高い遠隔転移である骨転移は、疼痛、骨折など様々な骨関連事象を引き起こし、QOLを著しく低下させる。骨転移に伴う、生命予後の増悪およびQOLの低下を解決するためには、早期に骨転移を発見することや予防することが臨床上重要である。そのためには、乳癌骨転移のバイオマーカーを開発することが不可欠であると考え、本研究では乳癌骨転移のバイオマーカーの開発を目指した。本研究のように血液検査で骨転移のリスクまたは早期発見が可能になれば、非常に低侵襲な検査であり、なおかつ、予防もしくは早期治療の介入が可能となり臨床的メリットは極めて大きい。
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