研究課題
若手研究
希少がんはがん全体の15-22%を占め、主要ながん種と比較して予後不良な疾患である。抗がん剤の開発は困難を極め、一般的に標準治療が確立していないのが現状である。非臨床試験においても希少がんに対する研究は乏しく、これは精度の高い薬効評価や適切なバイオマーカー同定が難しいことが理由に挙げられる。近年、Patient-Derived Xenograft (PDX) モデルの高い臨床予測性を活かした創薬開発が急速に進んでいるが、希少がんのPDXモデルでの開発は乏しい。このため、本研究では希少がんPDXモデルを用いたドラッグリポジショニング研究として、希少がんの治療開発に繋がる研究を行う。
希少がんはがん全体の15-22%を占め、主要ながん種と比較して予後不良な疾患である。抗がん剤の開発は困難を極め、一般的に標準治療が確立していないのが現状である。非臨床試験においても希少がんに対する研究は乏しく、これは精度の高い薬効評価や適切なバイオマーカー同定が難しいことが理由に挙げられる。近年、Patient-Derived Xenograft (PDX) モデルの高い臨床予測性を活かした創薬開発が急速に進んでいるが、希少がんのPDXモデルでの開発は乏しい。このため、本研究では希少がんPDXモデルを用いたドラッグリポジショニング研究として、希少がんの治療開発に繋がる研究を行う。1:子宮頸がんの2割を占める腺がんに含まれる「胃型腺がん」は治療抵抗性を示し、臨床的エビデンスが乏しい疾患である。本疾患はヒトパピローマウイルス(HPV)感染に関連がなく、HPVワクチンの普及後も課題となる難治性希少がんである。子宮頸部胃型腺がんPDXを用いて治療標的となるタンパクの発現解析およびWES、RNAseqを行った。HER3の強発現が示され、治療標的となる可能性が示唆された。2:希少がんPDX52株を用いて、治療標的となるHER2のタンパク発現を免疫染色で評価した。難治性の希少がんであるCIC-rearranged sarcomaがHER2低発現を示しており、HER2を標的とする治療薬(trastuzumab deruxtecan)による薬効評価を行った。CIC-rearranged sarcoma のPDX3株において、trastuzumab deruxtecanの薬効が示された。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 4件)
Gynecologic Oncology Reports
巻: 50 ページ: 101302-101302
10.1016/j.gore.2023.101302