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樹状突起における局所翻訳が高次脳機能に果たす役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K16463
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分51010:基盤脳科学関連
研究機関大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究

研究代表者

大橋 りえ  大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, 生命創成探究センター, 助教 (40867529)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード局所翻訳 / mRNA輸送 / 樹状突起 / 高次脳機能 / Arf GEF, GAPファミリー / 3’UTR / 3'UTR / mRNA局在
研究開始時の研究の概要

神経樹状突起へのmRNA輸送とそれに伴う局所翻訳は、シナプス長期増強と長期記憶形成に必須の制御機構である。このmRNA輸送を担い、高次脳機能に関与するRNA結合タンパク質にRNG105が挙げられる。本研究では、RNG105依存的に樹状突起へ局在化するmRNA群「Arf GEF, GAPファミリー」に着目した。神経細胞および脳内において、これら局所翻訳新規候補遺伝子群のmRNAダイナミクス、即ち樹状突起への輸送を操作し、シナプス長期増強および種々の行動様式に与える影響を解析する。これにより、Arf GEF, GAPファミリーのmRNA輸送と局所翻訳を介した新たな高次脳機能制御機構の解明を目指す。

研究成果の概要

神経樹状突起へのmRNA輸送と局所タンパク質合成(翻訳)はシナプス長期増強に必須であるが、輸送されるmRNAの種類や、それらの翻訳産物の脳機能制御に関する知見は限定的である。本研究では、独自の方法で同定した局所翻訳新規候補遺伝子群Arf GEF, GAPファミリーに着目した。このうち1種類のArf GEFについて樹状突起へのmRNA輸送責任領域の同定に成功し、この領域の欠損マウスを作出した。このマウスはシナプス長期増強の指標であるAMPA受容体細胞表面提示は正常であったが、スパイン形成が顕著に低下した。よって、このArf GEFのmRNA樹状突起局在化はスパイン形成に関与することが示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

神経細胞における局所翻訳の研究分野では一部のmRNAのみが着目されてきたが、樹状突起局在化mRNAは他にも多数存在する。本研究では、長期記憶が低下するマウスの樹状突起においてmRNA局在が顕著に低下するものの、これまで局所翻訳との関連が不明であったArf GEF/GAPファミリーに着目した。よって、局所翻訳を介した新たな高次脳機能制御機構の解明に繋がると期待される。また、特定のmRNAの細胞体での翻訳は維持したまま樹状突起輸送のみを低下させたマウスの作出に成功した。今後、任意のタイミングでmRNA輸送を回復させる等の発展が考えられ、局所翻訳の時空間制御機構解明の足掛かりになると期待される。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 神経RNA顆粒が制御する局所翻訳と長期記憶形成2022

    • 著者名/発表者名
      大橋 りえ、椎名 伸之
    • 雑誌名

      生化学

      巻: 94 号: 4 ページ: 529-536

    • DOI

      10.14952/SEIKAGAKU.2022.940529

    • ISSN
      0037-1017
    • 年月日
      2022-08-25
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Arf GEF, GAPファミリーmRNAの神経樹状突起局在制御がシナプス形成に与える影響2022

    • 著者名/発表者名
      大橋りえ, 藤井一希, 高雄啓三, 椎名伸之
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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