研究課題/領域番号 |
20K16479
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分51020:認知脳科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
福田 めぐみ 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 客員研究員 (60792322)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 知覚 / 運動 / 光遺伝学 / 大脳皮質 / げっ歯類 / 頭頂葉 |
研究開始時の研究の概要 |
自分自身が体を動かしたという感覚(自己運動知覚)は、普段認識しづらい感覚ではあるが、運動の実行に重要な役割を担う。自己の運動と感覚フィードバックのマッチングを行うことで、自己運動知覚が生じると考えられている。ヒト研究において、自己運動知覚と頭頂葉の関連が示唆されているが、詳細な回路とその機能を明らかにすることは技術的に困難であった。そこで、マウスを用いて、回路特異的な神経活動記録・操作を含む行動実験を行い、自己運動知覚の神経基盤を明らかにする。具体的には、マウスの運動野から頭頂葉への入力を抑制すると、運動指令と体性感覚の統合が行えなくなり、自身の運動を認識できなくなるという仮説を検証する。
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研究成果の概要 |
マウスを用いて、回路特異的な神経活動記録・操作を含む行動実験を行い、自己運動知覚の神経基盤を明らかにするために、解剖学的検討、光遺伝学による脳活動操作を含む行動実験を行った。 運動野-頭頂野の回路について、順行性・逆行性の神経トレーサーを用いてその詳細を検討した。結果、運動野の前脚領域と後頭頂野の接続が存在することを明らかにした。さらに、マウスの自己運動知覚を評価する行動実験系を作成し、運動野-頭頂野の回路を操作した時の行動の変化を検証した。その結果、運動野-頭頂野回路の活動を活性・抑制した時に、行動指標に異なる効果をもたらすことがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は自己の行動と感覚フィードバックのマッチングを行うことで、自身の運動を知覚(自己運動知覚)している。ヒト研究において、自己運動知覚と頭頂葉の関連が示唆されているが、詳細な回路とその機能を明らかにすることは技術的に困難であった。本研究では、ヒトの研究で示されてきた仮説を、マウスを用いて検証した。精神疾患患者において、自己運動知覚の異常がみられる例があり、運動知覚の神経基盤を明らかにすることは、患者のQOLを向上させたり症状緩和方法の開発につながる可能性がある。
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