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KIF1Aモータードメイン変異による神経変性疾患の発症機構とその構造生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K16483
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分51030:病態神経科学関連
研究機関東京大学

研究代表者

森田 真夏 (森川真夏)  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任研究員 (80854885)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワード神経変性疾患 / シャルコー・マリー・トゥース病 / 分子モーター / キネシン / KIF1A / キネシン分子モーター / 遺伝子変異 / CMT2 / 細胞内輸送
研究開始時の研究の概要

神経変性疾患のひとつであるシャルコー・マリー・トゥース病(CMT)を発症する家系で、KIF1Aに一塩基変異があることが同定された。KIF1AはATPのエネルギーを動力に変えながらカーゴを軸索輸送する分子モーターである。CMT家系での変異領域は、KIF1A分子内のネックリンカーと呼ばれる動力調整領域と相互作用をすると予想されるが、その機能と構造には未解明の部分が多い。
本研究では、変異領域の機能の解明を目指し、野生型および変異型のモーター活性の比較、構造解析、ネックリンカーとの結合解析を行う。また、変異とCMT発症との因果関係を明らかにするため、末梢神経細胞におけるカーゴの輸送と局在を観察する。

研究成果の概要

神経変性疾患のひとつである軸索型シャルコー・マリー・トゥース病(CMT2)は、筋萎縮や感覚障害を呈する疾患であるが、その発症メカニズムの全貌は未だ解明されていない。本研究課題では、CMT2の患者家系において見つかった分子モーターKIF1Aの変異に着目し、この変異型KIF1Aの性質を解析した。その結果、変異型KIF1A では、分子内の「モータードメイン」と「ネックドメイン」という2領域が異常に強く引き合うことで、軸索での運動が遅くなり、細胞内輸送が妨げられ、CMT2の発症につながることが明らかになった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまで研究されてきたKIF変異によるシャルコー・マリー・トゥース病は、KIFのカーゴ結合機能の障害によるものが多かったが、今回初めてモータードメインの構造変化の障害による発症メカニズムが明らかになった。また本研究により、KIF1Aの微小管上運動の作動機構の理解を、分子内相互作用の観点から深めることができた。さらに、本研究課題で着目したKIF1A変異はシャルコー・マリー・トゥース病の患者家系だけでなく、痙性対麻痺や遺伝性感覚性自律神経障害の患者でも見つかっていることから、今回の成果は、神経変性疾患に対する分子標的治療や創薬に繋がることが期待される。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件)

  • [雑誌論文] A neuropathy‐associated kinesin KIF1A mutation hyper‐stabilizes the motor‐neck interaction during the ATPase cycle2022

    • 著者名/発表者名
      Morikawa Manatsu、Jerath Nivedita U、Ogawa Tadayuki、Morikawa Momo、Tanaka Yosuke、Shy Michael E、Zuchner Stephan、Hirokawa Nobutaka
    • 雑誌名

      The EMBO Journal

      巻: 41 号: 5

    • DOI

      10.15252/embj.2021108899

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2023-01-30  

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