研究課題/領域番号 |
20K16501
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
増田 佳亮 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (60790376)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 脊髄再生 / 脊髄離断モデル / 骨髄間葉系幹細胞 / 細胞シート / 脊髄損傷 / 骨髄間葉系間質細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
臨床において治療法が無い重度脊髄損傷に対する自家組織由来細胞シートを用いた新しい再生医療技術の開発を、以下の3点について行う。 ① 重症脊髄損傷モデル動物への骨髄間葉系細胞シートの最適な移植時期の検討 ② 細胞シート移植による抗炎症作用のメカニズムの解明 ③ 細胞シート由来の細胞の移植後動態の解明 脊髄損傷における二次損傷は亜急性期に起こるため、移植時期を亜急性期に行うことで細胞シートのグリア瘢痕形成の抑制効果、軸索再生の促進効果の向上が期待される。また、各細胞の移植後の動態や抗炎症作用のメカニズムを解明することで、細胞レベルでの神経再生機構が明らかに出来るため更なる治療法の開発につながる。
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研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響により実験の進行に大幅な遅れを認めた。 予備実験の内容としては、脊髄離断モデルラットに対する急性期のスキャホールドフリーBMSCシートの移植による軸索再生、グリア瘢痕形成を評価した。 方法として、7週齢F344ラット両側大腿骨から骨髄を採取し、過去の報告に準じてBMSCシートを作成した。F344ラットのT10高位の脊髄を完全に離断し1.5mmの欠損部を作成した。BMSCシート移植群、離断のみの群、の2群間で、術後7日、10日、14日での組織学的評価(Tuj1-GFAP, CD11b-GFAP, CD206, Iba1)を行った。 結果として、両群共に損傷部位でのTuj1陽性軸索を認めず、急性期において移植部位での軸索再生を認めないことが分かった。CD11b陽性マクロファージは断端部に集簇していたが、マクロファージの数は両群間で有意差を認めなかった。GFAP陽性反応性アストロサイトはマクロファージの周囲を取り囲むように存在していた。BMSCシート移植群でCD206陽性マクロファージが断端部に優位に集簇していた。Iba1陽性マクロファージの断端部への集簇は両群間で有意差を認めなかった。 本研究では、過去の報告と同様にCD11b陽性マクロファージが脊髄断端に集簇し、GFAP陽性アストロサイトがマクロファージを取り囲んでいた。圧迫型の脊髄損傷と同様に離断型の脊髄損傷でも急性期の炎症、抗炎症反応が起こっていたと考えられる。BMSCシート移植群においてCD206陽性のM2マクロファージが断端部に早期に集簇しており、BMSCシートが急性期の抗炎症反応を促進させる可能性が示唆された。 現在上記の内容に関して論文作成中である。
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