研究課題/領域番号 |
20K16503
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
和田 真孝 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教(臨床実習)(丙) (10836828)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 睡眠 / 機能的結合性 / TMS-EEG / rTMS療法 / 治療反応性 / 睡眠障害 / 興奮/抑制バランス / うつ病 / GABA |
研究開始時の研究の概要 |
睡眠は感情制御や記憶の形成に不可欠である。睡眠障害はあらゆる精神疾患に必発であるため、精神疾患の予防や治療の対象として注目を集めている。睡眠障害の病態仮説として「興奮/抑制バランスの破綻」が指摘されている一方、ヒトにおいて興奮/抑制バランスを評価する手法はなかったが、本研究はそれを可能にしたTMS-EEG同時計測法を用いて、精神疾患患者(うつ病・双極性感情障害、統合失調症)と健常人を30名ずつ計120名組み入れ、TMS-EEG同時計測法を用いてGABA(A), GABA(B), Gluに関連した神経生理指標を測定し、興奮/抑制バランス指標と精神疾患における睡眠障害の病態の関連を目指す。
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研究実績の概要 |
治療抵抗性うつ病を罹患している60名の被験者から同意を取得した。同意を得た全ての被験者に対してrTMS療法を行ったうえ、その前後でのTMS-EEG同時計測、精神症状の把握および睡眠状態の評価を行った。 60名の被験者のうち約半数がrTMS療法による有意な症状の改善を認めた。TMS-EEG同時計測では同一被験者から複数パラダイムのデータを取得し、さらにそれぞれに対して多角的な解析を行うことが可能であった。その結果rTMS療法への反応性と左背外側前頭前野-右偏桃体の結合性の関連性が認められることが明らかとなった。また同結合性はrTMS療法を行うことで改善することが明らかとなった。また治療反応群では健常群と比較しても有意な結合性の低下が認められていた。 睡眠症状とTMS-EEG同時計測法によって算出されるパラメータの関連は明らかとならなかった。 本研究はrTMS療法を用いていることから、本研究は慶應義塾臨床研究審査委員会からの承認を得て、jRCTへの登録を行った(臨床研究実施計画番号: jRCTs032180188)。またTMS-EEG同時計測法によるデータ収集については慶應義塾大学医学部倫理委員会からの承認を得た(承認番号: 20170152)。
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