研究課題/領域番号 |
20K16512
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
後藤 七海 群馬大学, 大学院保健学研究科, 助教 (80782482)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 急性骨髄性白血病 / DNA修復 / APEX1 / 多発性骨髄腫 / 酸化ストレス / 薬剤耐性 |
研究開始時の研究の概要 |
薬剤耐性は、急性骨髄性白血病における治療抵抗性の核心をなす。近年、白血病の薬剤耐性機構において、DNA修復の亢進が着目されている。我々は、酸化的DNA損傷を修復する塩基除去修復の関連遺伝子に着目し、APE1が白血病細胞の増殖に働くこと、PARP1高発現が急性骨髄性白血病の予後不良に関わることを発見した。「PARP1・APE1によるDNA修復亢進が急性骨髄性白血病の薬剤耐性に関与する」ことが、我々の研究仮説である。本研究では、これらの成果を発展させ、DNA修復の観点から白血病の薬剤耐性機構を明らかにし、予後不良の白血病に対する新しい治療戦略に繋げることを目的とする。
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研究成果の概要 |
我々の知る限りでは、急性骨髄性白血病においてAPE1 knockout株の作成に関する報告はない。従って、我々の成果は、急性骨髄性白血病における、APE1の役割の解明において重要な成果であると考えている。今後、薬剤誘導型APE1 knockout株を用いてAML細胞の増殖や抗がん剤の感受性への影響を検討していく予定である。APE1はDNA修復だけでなく、がん微小環境における低酸素や酸化ストレスなどの様々なストレスにも反応し、複数の転写因子を活性化する多機能タンパク質である。そのため、RNAシーケンス等の包括的な応答経路の検討が必要と考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は、急性骨髄性白血病の細胞株においてAPE1をknockoutすることに成功した。現時点では、急性骨髄性白血病におけるAPE1 knockout株の報告はない。この成果は、APE1と急性骨髄性白血病の病態の関係を明らかにする新たな一歩として期待される。我々の検討によれば、APE1 knockout株は増殖能力が非常に低かった。APE1はDNA修復だけでなく、がん微小環境における低酸素や酸化ストレスなどの様々なストレスにも反応し、複数の転写因子を活性化する多機能タンパク質である。そのため、RNAシーケンスなどの包括的な解析を通じて、急性骨髄性白血病の治療抵抗性の解明につながる可能性がある。
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