研究課題/領域番号 |
20K16521
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
長谷川 功 岡山大学, 大学病院, 講師 (60825884)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | IgG4関連疾患 / 高IgG4血症 |
研究開始時の研究の概要 |
IgG4関連疾患は血清IgG4値が135 mg/dL以上で組織学的に病変部組織でのIgG4陽性形質細胞浸潤と線維化を特徴とする全身性疾患であるが、血清IgG4値が135 mg/dL以上となる高IgG4血症はIgG4関連疾患以外でも非特異的に認められ、その鑑別診断が重要となる。しかしながら現在、IgG4関連疾患と非特異的に血清IgG4値が上昇するその他の疾患を鑑別するために有用な臨床的特徴や血清学的特徴は明らかにされておらず診断基準にも補助診断項目は存在していない。そのため、本研究では高IgG4血症を呈する疾患の鑑別に有用となる指標を明らかにする。
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研究実績の概要 |
IgG4関連疾患は2011年に本邦からその概念が提唱され、IgG4関連疾患包括診断基準が制定された比較的新しい疾患群である。 一方、病態には未知の部分が多く現在多方面から原因究明されているところである。高IgG4血症を呈する疾患はIgG4関連疾患だけではなく、ANCA関連血管炎や多中心性キャッスルマン病といった他疾患などでも高IgG4血症を呈し、その鑑別が重要となる。近年、IgG4関連疾患の認識が広まるにつれてIgG4関連疾患類似疾患(IgG4-related disease mimicker)の病態をIgG4関連疾患と誤診するケースが増えており、未診断による安易なステロイド投与は避けるべきとされている。本研究では血清IgG4値が高値を示す疾患の臨床的特徴や血清学的特徴を解析し、より確実性に優れた血清学的マーカーや生検部位を模索している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年以降、新型コロナ感染症のパンデミックが起きたことで当初予定していた国際IgG4関連シンポジウムが中止となり当初の予定より情報収集が困難となった。 また、新型コロナ感染症の流行により他県含めた他病院からの紹介が困難となり、症例の蓄積が当初の予定より停滞傾向が続いている。 一方で本研究成果により令和3年度大藤内分泌医学賞を受賞した。 IgG4研究会に出席し最新情報を収集している。
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今後の研究の推進方策 |
予定より症例蓄積は停滞傾向にはあるが、引き続き症例蓄積を行い、学会や論文などにより確診群・疑診群・その他の群におけるそれぞれのパラメータの統計を集積し、今後それぞれの群における有意差を明らかにする事で高IgG4血症を来たす疾患の鑑別に有用となり得る臨床的特徴及び血清学的特徴を明らかにしIgG4関連疾患の新たな診断補助項目を明らかに出来るよう本研究を進めていく。
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