研究課題/領域番号 |
20K16539
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
肥塚 諒 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (90791864)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 糖尿病性腎臓病 / 心障害マーカー / 心エコー指標 / 血糖変動 / HDL機能 / 尿エクソソーム解析 / 心エコー / 持続血糖変動 / 心腎連関 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、当院通院中の2型糖尿病患者を対象に、HbA1c、インスリン分泌能など糖尿病関連の項目や尿検査、測定精度が高いDEXCOM G6を使用した持続血糖変動、HDLの質的評価(引抜能、抗酸化能、抗炎症作用)、尿エクソソーム解析、心エコー(左室拡張能や心肥大)、血管内皮機能(エンドパッド、CD34+細胞)、心障害マーカー(高感度トロポニンT)、酸化ストレス(尿中8 OHdG)、炎症マーカー(IL-6)などを測定し、糖尿病性腎臓病(DKD)の発症・進展に関わる危険因子を明らかにすることを目的とした。DKDとHDL機能低下、血糖変動、尿エクソソーム解析に関する報告はほぼなく、先進的研究である。
|
研究成果の概要 |
本研究は2型糖尿病患者における糖尿病性腎臓病(DKD)の発症進展に関わる危険因子を明らかにし、DKD予測マーカーを探索することを目的とした。我々は過去にABI低値とeGFRとの相関や血漿BNP軽度上昇と腎機能悪化の相関を報告しており、他施設からはNT-ProBNPが腎障害、心血管イベントと相関するとの報告がある。今回、我々の研究で血漿BNP高値が腎イベント(Cre1.5倍化)と関係し、入院前後の心エコー所見で左房径拡大(LAD>37)があると腎イベントのリスクが高くなることが明らかとなった。また同じデータベースを用いた研究で網膜症、腎症があるとHFpEF発症リスクが高いことが明らかにできた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の後ろ向き観察研究にて、血漿BNP高値や心エコーでLAD高値がDKDの発症・進展に関係することが明らかとなった。 今後、現在行っている前向き観察研究によりこれらの関係性をより明確とし、血糖変動やHDL引き抜き能、尿エクソソームとeGFR変化率との相関を明らかとするため研究を進めている。 COVID-19の流行により新規コホートの症例登録は現在目標登録数の92%と遅れているが、血糖変動、HDL引き抜き能、尿エクソソームとeGFR変化率、尿糸球体障害マーカー、尿細管障害マーカーとの関係性を調査した臨床研究はまだ少なく、学術的・社会的意義を有すると考える。
|