研究課題/領域番号 |
20K16565
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
|
研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
榊原 佳奈枝 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (10791410)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 骨髄異形成症候群 / SF3B1遺伝子変異 / 鉄染色 / SF3B1変異 |
研究開始時の研究の概要 |
SF3B1変異は骨髄異形成症候群(MDS)で高頻度にみられ、環状鉄芽球の増加を伴うMDS(MDS-RS)に特徴的な遺伝子変異である。いまだ遺伝子検査が非日常検査であるわが国では、もっぱら鉄染色による環状鉄芽球判定によってMDS-RSの診断を行っているが、その診断率は海外報告と乖離している。本研究ではSF3B1変異と環状鉄芽球判定による病型診断の一致率が最適となるカットオフ値を見出だす。本研究の結果は、わが国におけるMDS-RS診断精度の向上に資する。
|
研究成果の概要 |
MDS-RS患者の29%にSF3B1遺伝子変異を認めた。また、RS病型ではない症例においても、同様の遺伝子変異を認めた。ただし、本研究結果は既報と比較すると陽性率が非常に低かった。乖離の要因として、以下の点が挙げられる。一つ目は本研究の解析対象領域外に別の変異を有する可能性がある点、二つ目は解析対象検体が初診時以外も含まれている点である。SF3B1変異と環状鉄芽球判定による病型診断の一致率が最適となるカットオフ値を見出だすためには、さらに検体数を重ね、経過を追った解析が必要である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血液形態学検査によってRS増加を認めても、SF3B1遺伝子変異は認めない場合もあるため、MDS-RS診断における鉄染色の重要性は今後も低くなることはない。現在、SF3B1遺伝子変異解析は日常診療でほとんど行われていないが、MDSにおけるリスク層別化だけでなく、治療アプローチのためにも有用な検査になり得る。本研究成果は前方視的だけでなく後方視的に集積された患者においても、これらの恩恵にあずかることが出来る可能性が示唆された。
|