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白質機能制御に焦点を当てたアルツハイマー型認知症に対する治療法開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K16574
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分52020:神経内科学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

加藤 大輔  名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (10712292)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワードアルツハイマー型認知症 / 白質機能障害 / オリゴデンドロサイト / 2光子顕微鏡 / 白質機能
研究開始時の研究の概要

近年、頭部MRIで描出される白質病変がアルツハイマー型認知症(AD)では、認知症発症前から出現し、認知機能低下を促進させることが判明した。しかしながらその詳細な機序は不明である。白質は髄鞘化された軸索で構成され、これまで研究代表者はこの髄鞘に着目し、神経活動依存的な髄鞘化が障害された際の学習障害とその背景にある神経回路基盤を解明してきた。そこで本研究では、髄鞘を形成するオリゴデンドロサイトとその前駆細胞が示す機能応答の生理学的特性を解明することでADでの変化を抽出後、この機能応答の障害が白質機能低下及び学習障害を引き起こすか検証し、さらに機能応答に関わる分子機構を同定することを目的とする。

研究成果の概要

本研究の目的はアルツハイマー型認知症(AD)で生じるオリゴデンドロサイト(OL)及びその前駆細胞(OPC)の機能応答と髄鞘の形態変化を同定することである。研究代表者は髄鞘に着目し、髄鞘障害に伴う学習障害と背景にある神経基盤を解明してきた。そこでOL/OPCのカルシウム活動を2光子顕微鏡で検証した。その結果、ADモデルマウスではWTマウスに比べ、OL/OPCのカルシウム応答頻度と強度が上昇していた。またこれらの上昇はATP阻害剤投与で低下したため、細胞死などで増加するATPの関与が示唆された。さらに電子顕微鏡による髄鞘評価により、髄鞘の微細な構造変化は時期・脳領域特異的に出現することが判明した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究で得られるOL/OPCの機能障害に伴う学習障害の背景にある神経回路活動に関する知見は、神経回路基盤に基づいたADの臨床症状・病態把握に役立ち、神経回路を標的とした創薬の礎となると考えられる。また、髄鞘を形成するOL/OPCの機能応答に関わる分子メカニズムを同定し、OL/OPCの機能を直接操作することで白質機能を制御する試みは、これまでにないADに対する治療法となるため社会への貢献も大きいと考えられる。また、統合失調症・多発性硬化症などの病初期から白質機能が障害される疾患に対する治療法にも適応できる可能性も高く、より広い分野・学術・社会への波及効果が期待できる。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 高次脳機能障害を呈する神経精神疾患の神経回路基盤の解明2022

    • 著者名/発表者名
      加藤大輔
    • 学会等名
      第127回日本解剖学会総会・全国学術集会講演
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] Activity-dependent responses of oligodendrocytes activities contribute to efficient information processing2021

    • 著者名/発表者名
      Kato D, Yoshida K, Sugio S, Uchida H, Wake H
    • 学会等名
      第44回日本神経科学大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2023-01-30  

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