研究課題/領域番号 |
20K16576
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐木山 裕史 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (40851902)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | パーキンソン病 / 老化 / 神経炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
パーキンソン病には、ドパミン神経細胞の変性に伴う特徴的な神経細胞内タンパク凝集体形成(Lewy病理)が認められる。この主要構成成分はα-synucleinと呼ばれるタンパク質である。このα-synuclein凝集体が神経細胞間を伝播し、新たに凝集体を形成するというpropagation仮説が病態の中核であると考えられている。本研究では、老化促進マウスを用いたα-synucleinのpropagationモデルを用いて個体の老化の影響を評価し、病態の網羅的な解明を目標とする。
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研究実績の概要 |
老化促進マウスであるSAMP8と対象群として正常老化を示すSAMR1を用いて実験を進めている。SAMR1、SAMP8の6~8週齢時に片側中脳黒質に G51D変異α-synuclein凝集体もしくは生理食塩水を定位的に接種する。先行研究にてG51D変異α-synuclein凝集体の接種によって、パーキンソン病でみられる中脳黒質のドパミンニューロンの脱落とレビー病理の形成がみられることが知られている。SAMR1+生食、SAMR1+α-synuclein凝集体、SAMP8+生食、SAMP8+α-synuclein凝集体の4群で比較検討を行った。 α-synuclein凝集体接種後24週後に回収し、中脳黒質のドパミンニューロンの脱落、レビー病理の形成、またそれらに関連するグリア細胞の浸潤と炎症性変化をSAMR1とSAMP8で比較した。 SAMP8+α-synuclein凝集体群では、SAMR1+α-synuclein凝集体群と比較して、黒質ドパミンニューロンの脱落、レビー病理の形成が促進している傾向があり、関連するグリア細胞の浸潤と活性化も高い傾向がある。 老化に伴う免疫系の異常がレビー病理の形成促進に寄与している可能性を考え、G51D変異α-synuclein凝集体接種12週後の中脳黒質を回収し、RNAseq解析を行ったところ、炎症に関連する因子として、α-synuclein凝集体の投与側において、SAMR1と比較してSAMP8で、CCL21とIRF7の上昇に差がみられた。老化促進による神経炎症の悪化の原因として、CCL21とIRF7が関与している可能性が考えられた。これらの研究成果をまとめて、現在論文投稿作業を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
神経炎症に関与している可能性のある因子の検証に時間がかかり、論文投稿までの時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
老化に伴う炎症の悪化がレビー病理の形成促進に寄与している可能性が高く、論文の校正作業を進めていく。
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