研究課題/領域番号 |
20K16610
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
加藤 環 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (60841492)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 脊髄性筋萎縮症 / 遺伝子型と表現型 / SMN1 / 点変異 / SNV / 次世代シークエンサー / long range PCR法 / イントロン領域 / 遺伝学的診断 / 表現型 / long range PCR |
研究開始時の研究の概要 |
脊髄性筋萎縮症は治療可能な疾患となり、治療の適応を決める遺伝学的解析の重要性がより高まっている。SMAの多くは遺伝子欠失を示し臨床的に利用可能な多重連鎖反応依存性プローブ増幅法で診断されるが、微小変異を示す例は診断が容易ではない。さらに、SMAの原因遺伝子領域における微小変異と臨床症状、治療反応性との関連は全く不明である。本研究は、我々のグループが報告した手法に次世代シークエンサー技術を加えて、臨床的にSMAと診断されている患者の血液由来のDNAのSMN領域の塩基配列を解析する。SMA領域のゲノムと臨床の関連を明らかにして、治療へと結びつけられる。
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研究実績の概要 |
2017年1月から2019年3月までに当研究室でMultiplex Ligation-dependent Probe Amplification(MLPA)法が実施された323例を候補とした。このうち、SMN1のエクソン8が削除されている158例を除外した。残りの165例の主治医に説明用同意文書と運動機能質問票を送付した。62症例が解析対象例とされた。彼らから採取したDNAサンプルは、LR-PCRとNGSで解析された。NGSデータはillumine variant studioとintegrative genomics viewer(IGV)を用いて解析した。 採取した62のDNAサンプルすべてについてNGSが完了した。2例で病原性変異が同定された。1例はSMN1が2コピーでホモ接合体変異が検出され、両親はいとこ婚であった。全体では、SMN1のエクソン7のコピーが0、1、2、3であった患者はそれぞれ7、7、45、3人であった。イントロン領域で同定されたSNVの数は、イントロン1が18、イントロン2aが6、イントロン2bが3、イントロン4が12、イントロン5が2、イントロン6が23である。臨床的にSMAと診断された患者62名のDNAサンプルのゲノム解析において、SNVはイントロン6に集中し、2名の患者が5q-SMAと遺伝的に診断された。 2022年度の日本人類遺伝学会学術集会にて発表した。現在論文投稿中である(orhanet journal of rare disease)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究解析及び学会発表を終え、現在論文投稿中である。論文掲載には至っておらず、やや遅れた進捗と考える。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、一旦論文化にて終了する。 2024年度から新たに基盤Cにて、本研究とSMAの新生児スクリーニングとを関連させる研究を実施する予定である。
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