研究課題/領域番号 |
20K16613
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(静岡・てんかん神経医療センター臨床研究部) |
研究代表者 |
川口 典彦 独立行政法人国立病院機構(静岡・てんかん神経医療センター臨床研究部), その他部局等, その他 (00815219)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 発作間欠期てんかん性放電 / 記憶障害 / 健忘発作 / 高齢発症てんかん / 自己免疫性脳炎 / 抗てんかん発作薬 / 加速的長期忘却 / てんかん / てんかん性健忘 / 長期忘却促進 / RBANS / 脳炎 / 健忘 / 自己免疫性脳炎・てんかん / 認知機能障害 |
研究開始時の研究の概要 |
発作間欠期てんかん性放電(interictal epileptiform discharge, 以下IED)はてんかんの診断根拠となるものであるが、それ自体は治療対象とはならない。しかし、IEDが生じると認知課題において成績低下が見られることや、認知症においてIEDが存在すると認知機能低下の進行が早まることが報告され、IED自体が認知機能障害に関与する可能性が示唆されている。本研究ではてんかんにおいてIEDが認知機能にどのように影響を与えるのかを短期的・長期的な観点から検討する。
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研究成果の概要 |
てんかんでみられる脳波の異常(発作間欠期てんかん性放電)が認知機能に悪影響を及ぼすのかどうかを検証しました。短期的には脳波異常が課題の遂行に与える影響は個人差があることが分かりました。一方、長期的にみると発作間欠期てんかん性放電は認知機能に影響を及ぼさないことを明らかにしました。新しい神経心理検査の課題を作成し、1週間という長期にわたる記憶の保持について検討し、発作の治療によりこうした長期記憶が改善することを明らかにしました。これらの結果から、認知機能障害を考慮したてんかんの治療戦略を提案していく予定です。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢化社会において高齢発症てんかんが増加し、またてんかんに伴う認知機能障害が見られることが増えています。本研究では、てんかんの脳波異常が認知機能に与える影響という観点から、てんかんと認知機能との関係を調べました。その結果、脳波異常(検査結果)に対して治療開始するのではなく、てんかんかどうかを正確に診断して、てんかん発作(症状)を治療することが重要と再認識されました。また、てんかん患者さんにみられる記憶障害に対しては、正確な評価・検査を行うことにより、治療法開発につながる可能性が示唆されました。
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