研究課題/領域番号 |
20K16631
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
大矢 一登 藤田医科大学, 医学部, 講師 (50773553)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 統合失調症 / 抗精神病薬 / 持効性注射薬 / アドヒアランス / 抗精神病薬持効性注射製剤 / 併用薬 / 抗精神病薬持効性注射薬 |
研究開始時の研究の概要 |
統合失調症の外来治療では服薬遵守不良により再発に至る症例がある。抗精神病薬持効性注射製剤(LAI-APs)を適切な頻度で注射することで服薬遵守率は高く保たれる。本研究では、経口抗精神病薬(OAPs)からLAI-APsへ切り替える前後で、受診予約日に実際に受診する遵守率、併用薬の投与量の変化などを比較することで、OAPsからLAI-APsへ切り替えるメリットとデメリットについて検討する。
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研究成果の概要 |
主研究施設及び1つを除く共同研究施設からのデータは揃っている。残りの共同研究施設からのデータ提出を待ちつつデータ解析を行っている。経口抗精神病薬(OAP)から抗精神病薬持効性注射薬(LAI-AP)に切り替えることで統合失調症の病状が安定し抗精神病薬の用量が少なくなるのではないかと考えたが、元々のOAPの用量が少ない患者ではむしろ切替後の用量の方が多かった。また、LAI-APに切り替えることで抗精神病薬以外の併用薬の投与量も減るのではないかと考えたが、実際はLAI-APに切り替えて病状が安定しても向精神薬を継続している患者が多いためリバースクリニカルイナーシャの視点でも考察する必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
統合失調症患者の再発は様々な問題を生じるため再発の最小化が肝要である。再発予防のためには高いアドヒアランスで抗精神病薬を継続する必要がある。LAI-APは客観的にアドヒアランスを評価でき、メタ解析でもOAPに比べ再発および再入院が有意に減少すると報告されている。その上で本研究ではLAI-APへの切替により患者が予定された通りの受診日に来院する割合が高まったり、併用薬の投与量が少なくなるのではないかという仮説を検証している。患者が予定された日に適切に受診し、病状が安定し併用向精神薬を減らすことができ、またその結果入院や再発する患者が減少することで患者のみならず社会的にもメリットが大きいと考える。
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