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ヒストン・メチル化障害による恐怖記憶の消去障害の機序解明とPTSD治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K16649
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分52030:精神神経科学関連
研究機関広島大学

研究代表者

片岡 努  広島大学, 医系科学研究科(医), 専門研究員 (10868805)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワードPTSD / 動物モデル / エピジェネティクス / 新規治療薬
研究開始時の研究の概要

PTSDの恐怖記憶の消去障害に関するH3K9メチル化障害仮説を樹立し、Epigenetics機構からみた新たなPTSD治療薬を開発するため、以下の研究を行う。
1) 下記のBDNF転写抑制機構を実証する。ヒストン methyltransferace のG9a, SUV39h1の発現亢進⇒H3K9 dimethylation亢進⇒BDNF遺伝子プロモーターへのH3K9の結合亢進。2) 抗H3K9抗体を用いたChIP-seqを行い、転写が抑制されている記憶関連遺伝子を抽出する。3) G9a阻害薬による恐怖記憶の消去障害の修復効果の検証。

研究成果の概要

PTSDモデルであるSPSラットにおける恐怖記憶の消去障害に関する海馬の脳由来神経栄養因子(BDNF)低下の機序を解明することを目的とした。恐怖記憶消去訓練後2時間の時点でBDNF mRNA発現はSPSラットで有意に減少しており、その機序としてBDNFプロモーターⅣのH3K9ジメチル化亢進が示唆された。また、ヒストンメチル化酵素の阻害薬の投与で、SPSラットの消去訓練後のBDNF発現低下の回復や恐怖記憶の消去障害の改善が認められた。以上より、SPSラットの恐怖記憶の消去障害の機序として海馬におけるH3K9メチル化変化を介したBDNF遺伝子の発現調節の関与が示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、PTSDの病態に関与するH3K9メチル化障害を証明するとともに、ヒストンメチル化酵素阻害薬の投与がPTSDの恐怖記憶の消去障害の治療法となり得ることを示した。これは、これまでのヒストン・アセチル化の亢進を標的としたヒストン脱アセチル化酵素阻害薬によるPTSD治療薬の開発に対して、新たなエピジェネティック作動薬の治療薬としての可能性を示したものである。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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