研究課題/領域番号 |
20K16650
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
森本 芳郎 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 講師 (70816686)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 正常圧水頭症 / CFAP43 / CFAP43遺伝子 / グリンパティックシステム |
研究開始時の研究の概要 |
我々は、CFAP43遺伝子の機能喪失性変異により脳室内繊毛の微細構造異常が起こり、正常圧水頭症の原因となることを報告した。その研究の発端となった家系内では精神症状を高率で発症していたことから、髄液の灌流異常が精神症状の一因となる可能性が示唆された。本研究では、CFAP43遺伝子ノックアウトマウスの髄液クリアランス能(グリンパティックシステム)を評価することにより、正常圧水頭症の精神症状が生じるメカニズムを解明し、精神疾患に対する新たな診断・治療法の開発への臨床応用を目指す。
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研究成果の概要 |
まず、解析において十分量のCFAP43ノックアウトマウスを繁殖させることを試みた。 しかしながら、CFAP43ヘテロノックアウトマウス同士の交配による妊娠確率が低く、出生しても、母マウスに食殺されることが続き、相当回数の交配作業を繰り返したものの、解析における十分頭数のCFAP43ノックアウトマウスを得ることは困難であった。CFAP43ノックアウトマウスの頭数は限られていたことから、貴重な個体をサクリファイスすることなく脳室拡大の程度を計測する必要性が生じたため、マイクロCTを用いた脳室を計測を試みた。しかしながら、子マウスの脳及び脳室は極めて小さく、正確な描出が困難であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上記の解析を行う中で、CFAP43ノックアウトマウスにおける以下の特徴が示唆された。(1)個体・組織・細胞レベルにおいて、表現系が均一ではないこと。(2)CFAP43遺伝子は、ハプロ不全においても何らかの表現系を来たす可能性があること。 今後のCFAP43遺伝子の機能解析および表現系発現に繋がるメカニズムを解明するにあたっては、本研究において明かとなった上記2つの課題について取り組む必要があると考えられた。
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