研究課題/領域番号 |
20K16652
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
田山 真矢 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (20718027)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | アルコール依存症 / 飲酒欲求 / 妊娠 / 胎児性アルコールスペクトラム障害 / 性ホルモン / 女性ホルモン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、妊娠による身体的、精神的、生物学的変化が飲酒欲求に与える影響を解析し、新たなアルコール依存症の治療法を確立することである。妊娠中の飲酒は胎児への影響が著しく、胎児性アルコールスペクトラム障害(FASD)が誘発されるが、アルコール依存症者でも妊婦中は断酒ができる者もおり、「妊娠」の飲酒欲求低減効果が推察される。本研究では妊娠中の飲酒欲求の変化を調査するとともに、アルコール依存症モデル動物を作成し、妊娠前後の飲酒行動やEstrogen、Progesterone投与後の行動分析を行う。本研究により飲酒欲求軽減の機序を解析し、新規治療薬開発や臨床応用を目指すための基礎的な研究とする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、妊娠による身体的、精神的、生物学的変化が飲酒欲求に与える影響を解 析し、新たなアルコール依存症の治療法を確立することである。そのため、まずアルコール依存症を有する女性の実態調査を行った。対象は依存症専門医療機関である医療法人北仁会幹メンタルクリニック及び医療法人北仁会いしばし病院に、2014年1月1日から2018年12月31日の間に新規受診した患者とし、年齢、性別、診断名、AUDITスコア等を後方視的に調査した。新規患者総数は3915名(男性2046名:女性1869名)である。その中でアルコール関連の診断(ICDコード:F100、F101、F102、F103、F105、F106、F107)のものは892名(22.8%)で、男性678名(52.6±13.7歳)、女性214名(47.3±13.6歳)であった。この女性214名の初診時のAUDITスコアは24.7±6.8点、HAM-Dスコアは13.5±7.0点、1日の純アルコール平均摂取量は86.5±66.1gであった。また、214名中118名が併存精神疾患を有し、59名がうつ病を併存していた。 アルコール依存症者は男性の方が多いと言われているが、生物学的に女性の方がなりやすく、発症までの期間も短いとされている。本調査においても、診断を受けた女性の平均年齢は47.3歳であり、男性よりも有意に若かった(t=-5.0,p<0.01)。また、多量飲酒が習慣化した年代を確認できた女性96名の内、20代、30代がともに28名(29.2%)と最も多く、女性のアルコール依存症者は妊娠適齢期に多量飲酒が習慣化している可能性が高いことが示唆された。ただし、女性のアルコール依存症者の中には妊娠を機に飲酒欲求の低下を示すものが見られるため、妊娠による変化と飲酒欲求低下の関連性を解析することは、新たな治療法の確立に有効であると考えられた。
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