研究課題/領域番号 |
20K16689
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
|
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
平賀 利匡 山形大学, 医学部, 助教 (60612223)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 3種混合ガス / 非放射性Xeガス / 非放射性Krガス / 酸素 / dual-energy CT / 消化管穿孔 / CT / 上部消化管穿孔 / Xeガス / Krガス |
研究開始時の研究の概要 |
上部消化管穿孔の診断には、通常緊急内視鏡や造影CT検査が用いられるが、患者の状態によっては緊急消化管内視鏡やCT検査でのヨード造影剤使用が出来ない場合がある。このような患者に唯一施行可能なのは単純CTであるが、上部消化管穿孔部位の確実な診断は困難な場合が多い。我々は、このような患者の穿孔部位を同定するために非放射性Xe・Krガスを経口的に投与するCT撮影法を考案した。非放射性Xe・Krガスは誤嚥などの副作用のない気体の造影剤であり、消化管穿孔の診断能の向上が期待できる。本研究では上部消化管穿孔モデルを用いた動物実験で、非放射性Xe・Krガスを経口投与したCT撮影法の有用性を検討する。
|
研究実績の概要 |
・令和2年度の研究の学会発表を行った:非放射性同位体Xe,Kr,O2混合ガスとdual energy CTを用いた気流可視化技術の基礎的検討.平賀利匡,安部祥樹,金井貴幸,菅井康大,紺野義浩,松枝怜,豊口裕樹,佐藤俊光,柴田亜希子,鹿戸将史.第57回日本医学放射線学会秋季臨床大会.2021年9月.Web開催. ・生体内での気体撮影条件の模索と,動物実験に向けた関係各所との調整:当院放射線部技師、またSIEMENS社の専門家に加え、当院放射線物理士から気体撮影に関する撮影条件に付いて検討をしていた。撮影室・実験動物の気温・体温や湿度、気圧など、気体の比重に関連しうる項目もCT値に影響するため、いかに実験動物内で正しく測定を行うかについて協議を重ねた。動物実験に関しては、当初予定していたCTによる実験動物の撮影に関する指針が放射線技師の学術領域で疑問視する懸念もあったため,そちらの情報収集と今後の対応に関して協議をしていた.ファントムモデル・撮影機種についての選定を行った.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2021年に主任研究者(平賀利匡)に疾病が判明し、手術を含めた治療を行ったため、研究が一時中断している。2022年の治療、治療後療養を終了し、現在勤務している山形大学医学部附属病院では、産業医と相談し就労を制限したうえで、2023年以降に病院職員としての勤務を継続する見通しが立てられてきた。 研究者自身の体調などを理由に、実験動物の世話や実験を行うことが非常に困難である。そのため、研究計画の変更を余儀なくされているが、現段階ではこの研究は中止とせず、研究計画変更(実験動物を用いずにファントム・無機物を用いて研究を行う)することで計画遂行するように努めている。 上記のような手術を含めた疾患治療のため、実験は遅れていると判断するが、令和5年度から実験動物を用いずにファントム・無機物を用いた研究を行う準備を進めている。身体的な制限のために科研費の延長申請を行い、了承頂けたので、令和5~6年にかけて研究を実施していく。
|
今後の研究の推進方策 |
実験動物の上部消化管先行モデルの代わりとなる消化管穿孔モデルを作成し、混合ガスによる気体の造影CT画像を撮影し、画像データを収集する。混合ガスによる造影CT画像をSOMATOM Definition FlashなどのCT機器を用いて撮影し、画像データを収集する予定である。上記のような研究計画の修正を行い、研究を継続していきたいと考えている。身体疾患の術後状況・就労や活動の制限もあり、研究は遅延している。身体的な制限があるため、科研費の延長申請を了承頂けたので、令和5~6年にかけて研究を実施していく。
|