研究課題/領域番号 |
20K16718
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鎌田 裕基 東北大学, 大学病院, 医員 (00789836)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 内臓動脈瘤 / 血流シミュレーション / 血管内治療 / 再開通 / CFD / 血流解析 / 4D-flow MRI / 血流 / MRI |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,MRI (Magnetic Resonance Imaging)と流体シミュレーションの補完的併用により, 流体-固体の相互作用解析を行い,内臓動脈瘤のコイル塞栓術後の再開通の血管幾何学的かつ流体力学的リスク因子を明らかにする.これにより,内臓動脈瘤に対するコイル塞栓術の治療内容(適切な使用コイル本数や種類)の選択支援や治療後のfollow-upを最適化し,患者負担の少ない治療法の確立に挑む.
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研究成果の概要 |
内臓動脈瘤に対してコイル塞栓術を施行した6症例を対象に,再開通のリスクについて検討した.患者のCT画像から血管形状を作成し,CFDを行った.コイルで塞栓された瘤内の流れ停滞を表現するために,多孔質体モデルを採用し,流れの停滞の定量化するためにstagnant volume ratio (SVR)を指標とした.全症例で充填率の上昇に伴いSVRは上昇した.再開通例では,充填率が20%未満のSVRの上昇率は,他の症例よりも小さく,実際の充填率でのSVRは最も低かった.以上から,SVRを用いた血流シミュレーションが,最適なPDの選択や治療後のfollow-up最適化に有用な指標となる可能性が示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
医用画像と血流シミュレーションを援用することで,内臓動脈瘤の塞栓後の最開通リスクの評価を行った.内臓動脈瘤は比較的珍しい疾患で,コイルパッキングによる塞栓術を施行する症例は少ない.本研究で示したシミュレーションを用いることで、症例の蓄積が困難な内臓動脈瘤の塞栓術の最適なコイル充填率の選択や治療後のfollow-up最適化に有用な指標となる可能性が示された.
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