研究課題/領域番号 |
20K16741
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
伊藤 誠 愛知医科大学, 医学部, 講師 (40717899)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | がん / 免疫療法 / 放射線治療 / 寡分割照射 / がん免疫療法 / 大腸がん / 定位放射線治療 |
研究開始時の研究の概要 |
再発がんに対する放射線治療は、生命予後改善に繋がる可能性があり期待されている。また放射線治療は、がん免疫療法との相性がよいことが示唆されている。大腸がんをはじめとする高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌が再発した際、放射線治療・がん免疫療法はしばしば用いられるものの、それらの果たす役割は明確には定まっていない。本研究は、消化器がん・婦人科がん再発患者を対象に研究を実施する。放射線治療とがん免疫療法併用の安全性、有効性を評価し、その標準化の礎とすることが目的である。
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研究成果の概要 |
免疫療法中、緩徐に進行する固形癌を照射した際のアブスコパル効果(AE)発生割合を明らかにする。登録時より2ヶ月以上前の状態と比較し病変増大が安定(Stable disease)の範疇であることを緩徐進行と定義。休薬期間中の照射を依頼された症例を前向きに観察した。対象は12人。AEを6人(50%)に認めた。AEありの群は、なしの群に比し1年無増悪生存が良好であった(p=0.008)。AEありの群のうち2人は免疫療法を終了し、無治療・無増悪生存中であった。Grade3以上の毒性はなかった。免疫療法中、緩徐進行する対象への照射は、半数でAEが期待でき有望な戦略と思われた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん免疫療法は一部の症例に対して予後改善に大きく貢献していますが奏効しない場合も多いです。そのため何らかの方法でがん免疫を活性化させるという戦略が、求められてきました。放射線治療によりその活性化が得られる現象をアブスコパル効果といいますが、その発生率は非常に低く、十分に期待されてきませんでした。今回の研究結果でアブスコパル効果が高率に期待できる対象が明らかとなり、新たな治療戦略を検討するうえでの礎となると考えています。
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