研究課題/領域番号 |
20K16742
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
小池 優平 関西医科大学, 医学部, 助教 (90866154)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 医学物理 / 高精度放射線治療 / 個別化治療 / 人工知能 / 深層学習 / 機械学習 / 適応放射線治療 / 線量分布予測 / 放射線治療 / 治療計画 |
研究開始時の研究の概要 |
放射線治療における治療計画の質は生存率に影響を及ぼす。特に近年の強度変調放射線治療の治療計画は時間のかかるプロセスであり、立案する治療計画の質は計画者や費やした時間に大きく依存する。本研究では、治療計画の効率化・均質化を目指し、深層学習に基づく自動治療計画法を開発する。解剖学的情報から線量分布を推定する深層学習モデルを構築し、その線量分布に基づく自動治療計画法の基盤構築・精度検証を目的とする。学習・検証用患者データの収集、学習用データによるモデル構築ならびにパラメータの調整、検証用データを用いた線量分布の推定を行い、物理的・臨床的な評価を行う。
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研究成果の概要 |
人工知能を応用することでCT画像および患者個々の解剖学的情報に基づいて放射線治療における線量分布の推定を行う方法を確立した。本研究課題では、前立腺がん症例について、入力した輪郭ごとに基づく損失関数を新たに導入することで、従来法よりも高精度な予測モデルの構築に成功した。本研究課題で開発した深層学習に基づいた自動治療計画法は、放射線治療中の日々の体型変化に対応する適応放射線治療の新たな技術として貢献できると考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人工知能の回帰問題では損失関数として一般的に平均二乗誤差が用いられているが、本研究では、入力する臓器の輪郭内の誤差が最小となるような損失関数を新たに導入することで精度の高い線量分布を作成した。開発した方法は、従来の線量体積ヒストグラムに基づく最適化で考慮されていなかった空間情報を加味した最適化法である。本研究成果の応用が期待される適応放射線治療において、その時の体型や臓器の位置に応じた線量分布が短時間で推定可能となる。治療効果の向上、有害事象の低減が期待でき、社会的意義も大きい。
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