研究課題/領域番号 |
20K16759
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
松元 友暉 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (70838151)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | MRI / QPM / 造影剤 / 細胞外pH / pHe / 細胞外pH / 脳腫瘍 / pH / QSM / 緩和能 |
研究開始時の研究の概要 |
通常,臨床MRI装置を用いた脳腫瘍の評価方法は造影剤を使用したMRI撮像法が主体となる.この方法では,脳腫瘍の代謝変化を定量評価することは難しく診断に苦慮する場面がしばしばある.申請者は,この問題を解決するためにquantitative parameter mapping(QPM)技術を用いた細胞外pHマッピングを開発し,脳腫瘍代謝変化の定量マッピングを試みている.本研究課題では,細胞外pHが各種造影剤の固有緩和能に対してどのように関与するのか機序を明確にすることで,人体における細胞外pHマッピングの臨床応用への展開を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では、定量的パラメータマッピング(QPM)を用いて造影病変における緩和度(r1)と造影剤濃度を別々に評価する新しい方法を提示した。さらに、腫瘍病変の細胞外pH(pHe)を推定することも目的とした。本研究では、原発性脳腫瘍は他の脳腫瘍に比べ有意にpHeが低い傾向を示した(P < 0.001)。この結果は、QPMが脳腫瘍におけるr1とCA濃度を別々に定量できること、そしてpHe脳腫瘍マッピングが腫瘍バイオマーカーとして機能することを示唆しているのかもしれない。結論として、本手法は治療効果判定に臨床応用できる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳腫瘍の代謝変化を評価することは,正確な診断において重要である.今日の臨床診断では,MRI装置を用いた造影剤検査が多く用いられる.しかし,これは相対的なMR信号変化であり,脳腫瘍の代謝変化を定量評価することは難しい.この問題を解決するため,研究代表者はquantitative parameter mapping(QPM)技術を用いた細胞外pHマッピングを開発し,脳腫瘍代謝変化の定量マッピングを試みている.細胞外pHを正確に測定すること(細胞外pHマッピング)は,腫瘍の進行度を正確に診断するための重要な手段になりうる.
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