研究課題/領域番号 |
20K16760
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
田邊 裕貴 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教(病院教員) (70836189)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | myocardial perfusion / Myocardial perfusion / Dynamic CT perfusion / Coronary artery disease / Noise reduction / Filter / Iterative reconstruction / 心筋CT perfusion |
研究開始時の研究の概要 |
虚血性心疾患の診断と治療方針の決定においては、冠動脈狭窄評価と心筋虚血評価の両者が重要である。我々はDynamic CT perfusion(CTP)を用いた心筋灌流評価法の有用性を報告してきた。しかし、Dynamic CTPには比較的高い被ばくと超多列化CTが必要であり、臨床普及には制限があった。一方、1心時相のみ撮影するStatic CTPにおいては最適な撮影/評価法が定まっていないのが現状である。本研究では、Static CTP撮影の最適化と定量評価法を開発し、Dynamic CTPと同等の診断能をもった低侵襲な心筋灌流評価法として心筋虚血診断への臨床応用を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では心筋Static CTP撮影の最適化と新たな定量評価法(MPR)を開発し、虚血性心疾患診断における有用性を検証した。虚血性心疾患が疑われ、心筋CTPおよびCAGを施行された症例を対象とした。心筋CTPはDynamic scanに「Boost scan」を併用することで、Static CTPとDynamic CTPの両データを一度に収集した。 虚血性心疾患の診断において、Dynamic CTP(定量評価)とStatic CTP(定性+定量評価)の間に有意差は認めなかった。被ばくに関しては、Static scanではDynamic scanより有意に被ばくが低くなることが推定された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、心筋Static CTPにおいては従来の定性評価に加え、MPRを用いた定量評価を併用することで診断能が向上し、心筋Dynamic CTPより低被ばく、かつ同等の精度で虚血性心疾患の評価ができる可能性が示唆された。Static CTPはDynamic CTPと比較してCT装置に関する制限が少なく、より低侵襲に心筋虚血評価を行えるということは、心筋CTP検査の臨床普及および患者負担の軽減に寄与するものと思われる。
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