研究課題/領域番号 |
20K16761
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
中村 壮志 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教(病院教員) (50794468)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 心臓MRI / Compressed Sensing / 遅延造影 / compressed sensing |
研究開始時の研究の概要 |
心臓MRIは一度の検査で、心筋壁運動、心筋性状(血流や線維化)や冠動脈など、心臓を多角的に検査できる非常に有用なモダリティである。特に造影剤投与後に高信号に描出される遅延造影領域は病理組織学的な心筋梗塞巣の拡がりと非常に一致することが知られており、遅延造影 MRIは、その高い空間分解能から、核医学検査で描出困難な内膜下梗塞や小さな線維化も正確に描出することが出来る。本研究は、遅延造影MRIに新たな高速撮像技術である Compressed Sensing (CS)を応用した際の息止め軽減と撮像時間短縮効果およびその診断能を検証し、心臓ワークフローの進歩と患者負担の大幅な軽減を目的としている。
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研究成果の概要 |
本研究では、心臓MRIの3D遅延造影撮像に最新の高速撮像技術であるCompressed Sensing (CS)を併用(CS 3D LGE)し、従来の2D遅延造影撮像法(2D LGE)撮像と時間短縮効果や画質、遅延造影の診断能を比較検討した。心疾患を疑われた患者に対して従来通り2D LGEを撮影した後にCS 3D LGEを追加撮影した。撮像時間は両者に有意差は認められなかった。画質は有意にCS 3D LGEの方が低くなったが、両者の平均スコアはともに診断に影響を与えないと思われるレベルであった。遅延造影領域のボリュームは両者に有意な差は認められず、良好な正の相関が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新たな高速撮像技術であるCompressed Sensing (CS)を併用した3D遅延造影撮像法(3D LGE)は、診断に十分評価可能な画質を維持したまま、従来の2D遅延造影撮像法(2D LGE)と比較して同等の遅延造影の診断能を有することが示唆された。本研究では検査時間の有意な短縮は得られなかったが、息止めなしの自由呼吸下で従来と同等の遅延造影画像を得られることは患者負担の軽減という点で大きなメリットになると思われる。
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