研究課題/領域番号 |
20K16786
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
菅 博人 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (80789305)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 定量的磁化率画像 / MR単独放射線治療計画 / 画像誘導放射線治療 / 前立腺癌 / T2*マッピング / MR-only simulation |
研究開始時の研究の概要 |
前立腺癌のMR単独放射線治療計画における定量的磁化率画像を利用した画像誘導放射線治療法の確立および,前立腺における定量的磁化率画像の再構成法の開発を目的としている.現在,MR単独放射線治療計画には金属マーカーなどの埋め込みが必要とされており,侵襲的である.また前立腺に対する定量的磁化率画像の再構成法はゴールドスタンダードがなく,放射線治療に利用できる画質は得られていない. MR単独放射線治療計画の画像誘導放射線治療のために石灰化を描出できる定量的磁化率画像を利用し,従来法と比較してその有用性を明らかにするとともに前立腺における定量的磁化率画像の再構成法の開発を行う.
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研究実績の概要 |
昨年度に引き続き,前立腺の定量的磁化率画像の画質安定化を図るために検討を続けた.定量的磁化率画像解析の前処理で必要なマスク作成および各エコー時間の画像合成方法の検討を行った.これまで定量的磁化率画像の解析において,すべてのエコー時間の画像で同じマスクを使用し,また画像合成の際にはエコー時間に対して位相値が線形であるという前提のもと計算を行っていた.しかし,背景磁場が強い空気と身体の境界付近ではその前提は成り立たない.そこでエコー時間ごとにマスクを作成して,位相展開処理を行った後に画像を加算平均する手法を開発した.ディジタルファントムを使った評価において,提案手法は従来法に比べて解析領域全域で磁化率値の安定化が確認でき,また課題であったマスクの端に生じる磁化率値の過大/過小評価の程度を小さくすることができた.さらにファントム内に配置した関心領域内の平均磁化率値は変化がなかった.ボランティア実験では提案手法に用いた場合,全域で標準偏差が小さくなり,同様の傾向がみられることを確認した.以上より,従来法よりも定量的磁化率画像のアーチファクトの低下や計算誤差の低減できるマスク作成,各エコー時間の画像の合成法は今後の定量的磁化率画像の処理において有用であることが分かった.現在,その成果は論文投稿中である.一方,前立腺の定量的磁化率画像で問題となる直腸付近から生じるアーチファクトは今年度開発した手法のみでは改善は見られたものの不十分であった.そのため引き続き画像解析手法の開発を行い,放射線治療計画に利用できる質の高い手法を考案する必要がある.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度は前立腺の定量的磁化率画像の直腸付近から発生するアーチファクトを低減するためにマスク作成と各エコー時間の画像の合成方法の検討を行った.しかしアーチファクトを低減することはできたが,放射線治療に使用するためにアーチファクトの低減がいまだ不十分であり,さらなる改良が必要であるため.
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は前立腺の定量的磁化率画像のさらなる画質改善を行うために画像解析手法の開発,最適化によってアーチファクトを十分に抑制できるか検討し,成果が出次第,論文にて成果を報告する.
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