研究課題/領域番号 |
20K16792
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
田中 延和 九州大学, 医学研究院, 助教 (80711449)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 線量指標 / フラットパネルディテクタ / 画質 / 撮影条件 / 深層学習 / 診断参考レベル |
研究開始時の研究の概要 |
放射線を用いた画像診断や治療における患者の医療被ばくには線量限度が設けられていないが、撮影線量の最適化には、診断に必要な画質を保った画像を読影する医師に提供すると同時に個々の患者の被ばく線量を必要最小限に低減することが重要である。本研究では、X線画像診断領域において、ディジタルX線画像検出器(フラットパネルディテクタ:FPD)への到達線量から計算される線量指標(Exposure Index:EI)の詳細を解析し,EIと深層学習を用いて画質の管理と個々の患者への過剰・過少照射を抑制することの有用性を検証する。
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研究実績の概要 |
本研究では、X線画像検査において、一般撮影に用いる間接変換型フラットパネルディテクタ(FPD)で撮影された画像の画質と線量指標値(Exposure Index:EI、International Electrotechnical Commission(IEC)レポート62494-1)の特性をユーザーが把握することで、X線量の評価を行うこと、ならびに診断可能な画像の画質の管理を試みることを目的としている。 令和5年度は、これまでに用意した、撮影条件の変更による様々なX線量やアクリル板の付加による異なる被写体厚を用いて作成したノイズ量や散乱線量の異なる胸部ファントム撮影画像のデータベースを用いて深層学習による画像分類の可能性を調査した。事前に調べたファントム撮影時のポジショニングの傾きの違いなどによる画像の形状の変化の分類は比較的容易であったが、X線量の違いによる分類は胸部画像全体を用いた場合は困難であった。そこで、X線量の違いによるノイズの差が比較的大きいと考えられる領域として、胸椎領域や心臓領域を抽出し、以前より使用されている感度指標のS値とEI値の関係から、低いEI値と高いEI値のグループに分けて、異なる線量による分類が可能であるかを調べた。本課題で実施しているこれらの研究成果の中から、ファントム撮影による物理的な特性とEI値の関係、それに基づく線量の調査により実施した深層学習の結果から得られた初期考察を、医用画像情報学会令和5年度春季(第198回)大会(福岡市)にて発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
国際発表、論文化が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
これまで調査したEIと画質の関係についてまとめ、画質管理・線量低減の可能性について言及する。さらに胸部X線撮影における分類について調査を進める。
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