研究課題/領域番号 |
20K16808
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 (2021-2022) 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 (2020) |
研究代表者 |
阿部 康志 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 協力研究員 (10755531)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 粒子線治療 / フィルター / マルチイオン / 量子メス / リップルフィルター / 不均質材 / リップルフィルタ / 重粒子線治療 / スキャニング照射 |
研究開始時の研究の概要 |
重粒子線によるがん治療の高度化に向けて、複数のイオン種を用いた照射方法が検討されている。従来は単一のイオンのみによる照射であったため、照射機器などはそのイオンに対して最適化されている。しかしながらイオン種が異なることにより現在の機器を流用するだけでは不十分である。本研究では照射機器の一部であるフィルタについて着目し、不均質材料を用いて、複数のイオン種に対して利用可能なフィルタの開発を行う。フィルタの開発が成功した後には、実際の治療に向けたデータ取得や従来のフィルタとの置き換えについても実施する。
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研究実績の概要 |
本研究は従来の重粒子線治療に用いられている金属製のリッジフィルターに置き換えて使用できる新たなフィルターの開発を目的としている。一番のメリットは価格面であり、金属加工により制作されたものに対して非常に安価に抑えることができることが期待されている。さらに加工の必要もなく使用できれば運用面でも予備品を持っておくことはもちろん、非常時にもすぐに手配できるなどのメリットもあると考えられる。さらにこのフィルターは次世代の重粒子線治療として進められている量子メスプロジェクトの治療法であるマルチイオン照射での利用も視野に入れている。マルチイオン照射では従来の炭素イオンだけでなく、ヘリウムや酸素、ネオンといった他のイオンも同じビームラインで切り替えながら照射するため、それぞれのイオンに対してもフィルターとして使用できるかが重要なポイントとなる。 当該年度はこのフィルターに対して各イオンによる照射データを蓄積していく予定であったが、私自身の病気のため休職せざるをえず、十分に研究を進めることができなかった。 今後の予定についてだが、当該年度で進められなかった研究はもちろん、フィルターに用いている物質もフィルター用に売っているものではなく、個体差があるとも考えられるので、個体差の程度なども調べておく必要があると考えられる。フィルターに対する基礎的なデータが収集できた後、実運用が可能かどうかの検討を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は私が病気のため休職し、研究を進めることがほとんどできなかった。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度は研究が進められなかったので、今年度は運用に向けて必要なデータ取得などを中心に行っていく予定である。
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