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放射線治療とメソポーラスシリカ粒子の併用による抗腫瘍免疫活性化メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K16811
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分52040:放射線科学関連
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

孫 略  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (40757704)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード放射線治療 / 無機材料 / 抗腫瘍免疫 / 放射線 / 免疫治療 / 生体材料 / がん
研究開始時の研究の概要

一般的にがんの放射線治療は局所治療であるとされているが、ごく稀に、放射線を照射していない遠隔の転移がんも縮小するケースが報告されている。この現象はアブスコパル効果(abscopal effect)と呼ばれており、抗腫瘍免疫の活性化が関与していることが知られている。アブスコパル効果を高効率に発生させることができれば、予後の改善や放射線治療の適応拡大などが期待できる。
本研究では、放射線+MS併用治療のアブスコパル効果誘導性能を検証し、その分子メカニズムを明らかにする。

研究成果の概要

「多孔シリカとX線の併用はX線単独より腫瘍増殖を抑制する」ことを確認したが、バラツキが大きく、有意な差は得られなかった。また、マウスの脾臓のサイトカイン量を解析したところ、腫瘍の増殖遅延が著しくみられたマウスでは、抗腫瘍免疫に関わるようなサイトカイン(INF-γ)の量が増加してた。シリカ投与直後の血漿中サイトカイン量を測定してみると、炎症系サイトカインであるIL-6の量が増加していた。IL-6は腫瘍の増殖促進方向に働くことが知られている。我々が用いたシリカでは、腫瘍免疫のアクセルとブレーキの両方に作用し、そのバランスの制御が難しい可能性が得られた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

患者負担が少ない放射線治療の治療効果を上げることは、臨床上の意義が高いと考えられる。メソポーラスシリカは工業分野だけでなく、医学利用に関しても多く研究が行われており、ドラッグデリバリーの担体やがんワクチンアジュバントとしての利用が検討されている。本研究は、メソポーラスシリカと放射線治療の併用についての基礎研究であり、メソポーラスシリカの持つ免疫調節機能の一部を明らかにした。本研究に引き続き、工夫されたメソポーラスシリカの利用やその他微粒子の利用による放射線治療効果向上に関する研究が行われることを期待する。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 複合ナノ材料による放射線免疫治療の最適化2022

    • 著者名/発表者名
      孫略、杉浦悠紀、十河友、伊藤敦夫
    • 学会等名
      第20回 産総研・産技連LS-BT合同研究発表会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 放射線治療と低分子薬を組み合わせた免疫原性細胞死の高効率誘導2022

    • 著者名/発表者名
      孫略、森川久未、杉浦悠紀、十河友、伊藤敦夫
    • 学会等名
      第26回日本がん免疫学会総会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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