研究課題/領域番号 |
20K16813
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 関西医科大学 (2021-2022) 北海道大学 (2020) |
研究代表者 |
鈴木 基史 関西医科大学, 附属光免疫医学研究所, 助教 (90807801)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 放射線治療 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 細胞周期 / 代謝 / 放射線 / PETイメージング / 免疫療法 |
研究開始時の研究の概要 |
放射線治療は免疫を活性化することが知られているものの、免疫を評価する手段が乏しいため、放射線治療によっていつ、どれくらい免疫活性が高まるのかなどの情報を得ることができない。申請者は放射線によりがん組織の代謝が大きく変わること、また免疫細胞の機能が組織内の代謝環境に依存することに着目し、放射線照射によって生じるがん組織の代謝機構の変化と抗腫瘍免疫には密接な相互作用があると仮説を立てた。この仮説について、組織内代謝変化を観察可能なPETイメージングを用いて解析し、新しい免疫評価法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
放射線治療と免疫チェックポイント阻害剤を併用する際、腫瘍組織内の免疫細胞の状態を把握する手法があればより最適な治療条件を選択できる。本研究では、腫瘍組織内の代謝変化から免疫細胞の状態を間接的に予測することが可能かを評価した。その結果、(1)放射線治療はがん細胞の細胞周期および糖代謝に関わるGlut1の発現量を変化させること、(2)免疫チェックポイント阻害剤は腫瘍組織の細胞周期を変化させ、それには活性化T細胞が放出するIFNやTNFが関与することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、放射線治療または免疫療法によりがん組織の細胞周期が変動すること、また代謝に関わるタンパク質の発現量が変化することが示された。本研究により得られた知見から、既存のPETイメージング剤を用いて免疫細胞の活性度合いを把握できる可能性がある。それにより、放射線免疫併用療法の適切な治療プロトコルの作成の新たな指標となり得ることが期待される。
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