研究課題/領域番号 |
20K16815
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
勝田 義之 東北大学, 大学病院, 助教 (90848326)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 放射線治療 / 肺炎 / 機械学習 / 人工知能 / 放射線誘発性肺炎 / 肺がん / 放射線肺臓炎 |
研究開始時の研究の概要 |
肺癌の放射線治療において、実際に投与された線量を基にした形態の線量評価と肺機能を基にした機能の線量評価を融合させた新たな放射線肺臓炎予測モデルを構築する。モデルの構築では線量評価と副作用の関係を機械学習によって導き出す。本研究で構築したモデルによって治療計画の段階で正確に放射線肺臓炎を予測できれば、有事事象を未然に予防しつつ安全な投与線量の増加が可能となる。このことにより、肺癌の放射線治療における治療成績の改善が期待できる。
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研究成果の概要 |
サポートベクトルマシン法およびランダムフォレスト法を活用して予測モデルを構築した。いずれも既存法を超える予測能の構築できた。予測能の向上を図るため、(1)微分型線量-体積ヒストグラムの応用と(2)新たな機能-線量指標の創出に着手した。微分型ヒストグラムの指標を追加したモデルは積分型線量-体積ヒストグラムから構築したモデルと比較して予測能に優れていた。続いて、multicollinearityを回避する機械学習に特化した機能-線量指標を創出した。新たに症例を追加して、我々の機能-線量指標の恩恵を調査した結果、LASSO法およびサポートベクターマシン法から臨床使用が期待される予測性能を獲得できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
進行非小細胞肺がんの治療計画では、放射線誘発性肺炎を回避する目的で肺機能画像上に抽出した高機能肺領域の被ばくを選択的に低減する方法が試みられている。治療の安全性や成績は改善されつつあるが、一定数の症例で致死性を伴う肺炎が発生している。また、近年では免疫療法の普及によって治療成績の改善が可能となったが、投与は肺炎がGrade2未満の症例に限定されており、肺炎の抑制は重要である。このように、肺炎発生の回避は進行肺がん治療の安全性と治療効果の双方に恩恵をもたらすと考えられ、早急な手立てが熱望されている。
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