研究課題/領域番号 |
20K16877
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター(臨床研究部(成育)、臨床研究部(循環器)) |
研究代表者 |
杉野 政城 独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター(臨床研究部(成育)、臨床研究部(循環器)), 新生児内科, 医師 (50793220)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | カフェイン / 未熟児無呼吸発作 / カフェイン中毒 / 薬物血中濃度モニタリング / 早産児無呼吸発作 / 超早産児 / TDM |
研究開始時の研究の概要 |
在胎28週未満の超早産児ではカフェインのTDMに関するデータは少なく、近年、中毒濃度を超えた存在が報告されている。我々は中毒濃度の原因を早産児のカフェイン薬物動態から糸球体濾過量の低さによるものと考えている。本研究ではTDMによる超早産児における「カフェイン血中濃度」と主たる排泄経路である腎臓の「糸球体濾過量」との相関関係を明らかにすることで、超早産児でカフェイン中毒が起こる原因を解明する。
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研究成果の概要 |
超早産児を対象としてカフェイン血中濃度と糸球体濾過量の相関関係を明らかにすることを本研究の目的とした。結果、在胎週数に関係なくカフェインクエン酸塩維持量8mg/kg以上を7日間程度投与すると、カフェイン中毒を来すとされる濃度を越える可能性が高いことが判明し、糸球体慮過量には相関性を認め無かった。明らかな副作用(頻脈、腹部膨満、低Na血症など)や合併症(小脳出血等)は認めなかった。在胎28週以上の症例を対象とし上記投与方法群とそれ以外の群で暦3歳での発達検査を比較した結果、前者にて暦3歳での認知機能正常を呈する割合が有意に低いことが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
未熟児無呼吸発作の治療薬であるカフェインは、標準的な投与方法(5-10mg/kg/日)では中毒濃度を超えないとされていたが、殆どが8mg/kg/日未満での報告である。本研究では8mg/kg以上を継続投与すると中毒濃度を来す可能性があり、3歳時での認知機能低下を来す可能性があるという結果となった。早産児の健やかな発達・成長のために、カフェインの適正な投与方法を追求していく必要がある。
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