研究課題/領域番号 |
20K16884
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 (2022) 東京医科歯科大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
山下 基 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 研究員 (70869122)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | AIOLOS異常症 / IKZF転写因子ファミリー / 先天性免疫異常症 / IKZF3 / 原発性免疫不全症 / リンパ球分化 / 転写因子 / ヘテロダイマー / IKZFファミリー / IKAROS / AIOLOS / HELIOS |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、IKZFファミリーの転写因子に対して、ヘテロダイマーの形成を介して他のIKZFファミリーの転写院試活性を阻害しリンパ球分化を障害する変異を同定し、細胞株を用いた変異タンパクの機能解析とノックインマウスを用いた変異の生理的意義の解明を行う。さらには変異タンパクの二量体化を障害する遺伝子編集を行うことにより、これらの疾患に対する治療法の基盤開発を行う。
|
研究実績の概要 |
IKZFファミリー転写因子は血球分化を司り、IKZFファミリーに属するIKAROSの生殖細胞系列のバリアントが先天性免疫異常症を起こすことが知られていた。我々はB細胞欠損症の新規原因遺伝子として、IKAROSのホモログであるAIOLOSの生殖細胞系列のミスセンスバリアントを同定した。AIOLOS異常症の分子病態はAIOLOSの機能障害だけでなく、変異AIOLOSはIKAROSとヘテロ二量体を形成することで、IKAROSの機能を障害することによることを細胞株を用いたin vitro解析、患者変異ノックインマウスの解析により示した。 今年度は、樹立したAIOLOS、IKAROSダブルノックアウト細胞にペプチドタグ標識した野生型AIOLOS、我々の同定したAIOLOS異常症の原因バリアント、DNA結合を担う4つのzinc finger (ZF)のうち、2番めと3番めのZFを欠失する変異体およびIKAROSをレトロウイルスを用いて遺伝子導入し、遺伝子導入したAIOLOSやIKAROSの発現やヘテロ二量体形成を評価した。また、ヒト免疫異常症に同定された生殖細胞系列のAIOLOSバリアントの機能解析をDNA結合能(EMSA)や細胞内局在アッセイを用いて行った。AIOLOS異常症に関連する総説を執筆した。 今後はヒト免疫異常症に同定された生殖細胞系列のAIOLOSバリアントの機能解析を進め、他のAIOLOS異常症の変異ノックインマウスや先天性免疫異常症の原因となる他のIKZFファミリーの変異についてもノックインマウスの作成と免疫学的解析も引き続き検討する。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は、樹立したAIOLOS、IKAROSダブルノックアウト細胞にペプチドタグ標識した野生型AIOLOS、我々の同定したAIOLOS異常症の原因バリアント、DNA結合を担う4つのzinc finger (ZF)のうち、2番めと3番めのZFを欠失する変異体およびIKAROSをレトロウイルスを用いて遺伝子導入し、遺伝子導入したAIOLOSやIKAROSの発現やヘテロ二量体形成を評価した。また、ヒト免疫異常症に同定された生殖細胞系列のAIOLOSバリアントの機能解析をDNA結合能(EMSA)や細胞内局在アッセイを用いて行った。AIOLOS異常症に関連する総説を執筆した。
|
今後の研究の推進方策 |
今後はヒト免疫異常症に同定された生殖細胞系列のAIOLOSバリアントの機能解析を進め、他のAIOLOS異常症の変異ノックインマウスや先天性免疫異常症の原因となる他のIKZFファミリーの変異についてもノックインマウスの作成と免疫学的解析も引き続き検討する。
|