研究課題/領域番号 |
20K16887
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 (2022) 名古屋大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
濱田 太立 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (60845171)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 遺伝性骨髄不全症候群 / 全エクソン解析 / AMeD症候群 / トリオ解析 / 小児科 / 小児 / 次世代シーケンサー |
研究開始時の研究の概要 |
稀少疾患である遺伝性骨髄不全症候群は臨床所見のみによる診断は困難であり、その診断及び治療方針決定に難渋することが少なくない。正確な診断が得られていない症例も多く、成人期に至ってから診断される例も少なくない。本研究では、原因遺伝子が特定されていない遺伝性骨髄不全症候群患者およびその両親から採取された検体(主に血液)を用いて網羅的遺伝子解析を行い、新規の原因遺伝子を特定することを目的とする。これにより、より多くの遺伝性骨髄不全症候群患者で適切な遺伝子診断が得られ、疾患や遺伝学的特徴に基づいた治療方針及び長期的なフォローアップが可能となることが期待できる。
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研究成果の概要 |
遺伝性骨髄不全症候群(IBMFS)は予後不良な遺伝性疾患であるが、半数以上は原因遺伝子が不明であり遺伝的な診断を得ることができないことが課題である。原因遺伝子が不明なIBMFSを対象として、原因遺伝子を特定して遺伝子診断を得ることと、新たな原因遺伝子を特定することを目的として、患者本人およびその両親の網羅的な遺伝子解析(全エクソン解析)を実施した。3年間で37家系を解析し、11例(28%)で原因遺伝子を同定することができた。そのうち1例は、IBMFSの新たな病型のAMeD症候群と診断された。本研究により、IBMFSの遺伝子解析の重要性が示唆されるとともに、疾患の病態理解が進んだ。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、疾患の発端者(患者)のみでなく両親の遺伝子解析を行うことで、IBMFSの遺伝子診断効率が向上することが示された。遺伝子パネル検査や発端者の網羅的遺伝子解析でも原因遺伝子が特定されない場合は、両親検体の解析を積極的に検討することが重要である。これにより、正確な遺伝子診断に基づく適切な医療的介入が可能となる。また、遺伝性骨髄不全症候群の新たな病型であるAMeD症候群の発見により、IBMFSの原因となる新たな病態が解明された。
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