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ダウン症候群における病態責任遺伝子の同定を可能にする革新的な細胞モデルの確立

研究課題

研究課題/領域番号 20K16891
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

吉松 秀隆  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (90836264)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2021年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワードiPS細胞 / ダウン症候群 / ゲノム編集 / エピジェネティック編集 / ゲノム編集技術 / エピジェネティック編集技術
研究開始時の研究の概要

ダウン症候群では21番染色体のトリソミーにより多様な合併症を呈するが、21番染色体上にある数百個の遺伝子のうちいくつの、どの組み合わせの、遺伝子発現量の増加が、どのような病態につながっているのか同定することは容易ではない。
本研究では21トリソミーiPS細胞とゲノム編集技術、X染色体不活化を引き起こすXIST遺伝子、そしてエピジェネティック編集技術という最先端の技術を高度に組み合わせることによって、21番染色体上の遺伝子について任意の、すべての組み合わせの遺伝子発現をトリソミーにすることができる部分21トリソミーiPS細胞系を樹立し、病態責任遺伝子を同定することのできる革新的なツールを確立する。

研究実績の概要

本研究では、ダウン症候群に発症する合併症が、21番染色体上のどの遺伝子発現量の増加によって引き起こされるのか、その責任遺伝子を同定することのできる疾患モデル系の樹立を目指す。
昨年度、クローニングしてあったヒトXIST cDNAのフラグメントをつなぎ合わせ、その塩基配列を確認することで、正しくXISTカセットを得ることができた。この配列をテトラサイクリン誘導システムのTet応答配列とつなげ、CRISPR/Cas9をもちいて21トリソミーiPS細胞の21番染色体の1本に挿入した。さらにZinc Finger Nucleaseをもちいて、19番染色体のAASV1領域にrtTA配列の挿入を行った。
今年度は、このXIST-trisomy 21-iPS細胞にDoxycycline(Dox)を投与して約2週間後(Dox+)、さらにDoxを除去して2週間後(Doxremov)のふたつの状態を作り、これらのiPS細胞における21番染色体上の遺伝子発現をRNA-seqによって確認を行った。21番染色体上の遺伝子発現は、Dox+では期待通りほぼダイソミーと同じ発現量に不活化され、かつDoxremovではこの不活化状態が維持されることが分った。このことは21番染色体がXISTによって不可逆的に不活化されることを示す。
次にこのiPS細胞をアストロサイトへと分化誘導を行ったうえで、Dox+、Doxremovでの細胞増殖を観察した。私たちの研究室では、ダウン症アストロサイトでは健常児に比較して明らかに細胞増殖が更新していることを見出している。Doxを投与することでこの細胞増殖が抑制されほぼ健常児レベルまで下がること、Doxremovにおいてはこの抑制が消失することが分った。この遺伝子発現型・表現型のあいだにある矛盾が、アストロサイト異常増殖の原因遺伝子同定につながると思われた。

報告書

(2件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2022-12-28  

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