研究課題/領域番号 |
20K16898
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
|
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
戸澤 雄紀 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30804950)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | STXBP1脳症 / Munc18-1 / Syntaxin1A / MyosinVa / 細胞内輸送障害 / STX1A / syntaxin1A / 膜輸送障害 / 蛋白質異常凝集 / 神経変性 / 発達性てんかん性脳症 / Myosin-Va |
研究開始時の研究の概要 |
STXBP1脳症は、乳児期早期に難治性てんかんに加え重度の精神発達遅滞を呈する発達性てんかん性脳症である。STXBP1の遺伝子産物Munc18-1は、Syntaxin-1Aのシャペロン分子としてシナプス開口放出に関わるが、STXBP1脳症の病態は不明な点が多い。申請者は、Munc18-1の未知の機能を予測するため、新規相互作用因子解析を行い、中枢神経に発現するモータータンパク質Myosin-Vaを同定した。本研究の目的は、STXBP1 脳症の病態は、膜に必要なタンパク質を輸送できない細胞内輸送障害であると仮説を立て、患者由来iPS細胞から誘導した神経細胞を用いてその病態を解明することである。
|
研究成果の概要 |
STXBP1脳症は、乳児期早期発症の発達性てんかん性脳症の一つである。STXBP1がコードするMunc18-1はSTX1Aのシャペロン分子としてシナプス開口放出の調整の機能を持つと言われているが、STXBP1脳症の病態にどのように関わっているのかは不明である。今回我々はAP-MS法を用いた網羅的解析でMunc18-1の新規相互作用因子MyosinVaを同定し、マウス脳シナプトゾームにおいてSTX1Aとともに複合体を形成していること、Neuro2A細胞を用いたノックダウン実験で、STX1Aの細胞膜への移動には、Munc18-1を介したMyosinVaへの結合が必要であることを証明した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでSTXBP1がコードするMunc18-1のSTX1A以外のbinding partnerの知見が少なかったため、Munc18-1のシナプス開口放出の調整以外の機能は不明であった。本研究において、Munc18-1がモーター蛋白質MyosinVaとの相互作用によってプレシナプス蛋白質を膜へ輸送する機能を持つことが分かったことは、STXBP1脳症の病態理解に役立つ点で学術的な意義が高い。
|