研究課題/領域番号 |
20K16900
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
田中 侑 和歌山県立医科大学, 医学部, 客員研究員 (10815872)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ネフローゼ症候群 / シクロスポリン / バイオマーカー / 腎生検 |
研究開始時の研究の概要 |
小児特発性ネフローゼ症候群において、難治例では免疫抑制薬シクロスポリンによる治療を要するが、シクロスポリンには腎毒性があるため、侵襲性の高い腎生検での評価を要する。一方、バイオマーカーを用いた尿検査は非侵襲的で、迅速に腎臓の状態を反映すると言われるが、非特異的な上昇も多く、課題も多い。 本研究では、シクロスポリン腎毒性に特異的尿バイオマーカー群を複数特定し、プロファイリングを作成することを目的とする。シクロスポリンの腎毒性に特異的な尿バイオマーカー群を特定できれば、侵襲性の高い腎生検をせずに、シクロスポリン腎毒性を非侵襲的に評価できる。さらには早期診断・予後予測法の確立に繋がることが期待される。
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研究実績の概要 |
小児特発性ネフローゼ症候群は、高度タンパク尿・低タンパク血症・全身性の浮腫を呈する疾患で、小児の糸球体疾患の中で最も多い。難治例では免疫抑制薬シクロスポリンによる治療を要するが、シクロスポリンには腎毒性があるため、侵襲性の高い腎生検での評価を要する。一方、バイオマーカーを用いた尿検査は非侵襲的で、迅速に腎臓の状態を反映すると言われるが、非特異的な上昇も多く、課題も多い。 本研究では、リアルタイムPCRを活用し、シクロスポリン腎毒性に特異的なバイオマーカー群の特定を目的とする。 ネフローゼ症候群をはじめとした腎疾患に罹患した患者より尿の提供を受け、前年度までで解析に必要と見込まれるサンプル数の確保には成功している。 前年度より引き続き、サンプルから得られたRNAの発現量をリアルタイムPCRで測定する作業を継続した。 今後は1.SRNSやFRNSに特異的な尿中バイオマーカーはないか、2.血中シクロスポリン濃度や尿β 2マイクログロブリンと相関する尿バイオマーカーはないか、3.バイオマーカーの最適な組み合わせ(プロファイリング)はどれか、などを明らかにするためにリアルタイムPCRを進めていく予定である。 本研究の成果により、シクロスポリンの腎毒性に特異的な尿バイオマーカー群を特定できれば、侵襲性の高い腎生検をせずに、シクロスポリン腎毒性を非侵襲的に評価できる。さらには早期診断・予後予測法の確立に繋がることが期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
採取検体は必要数確保できており、リアルタイムPCRを適宜施行進めていく段階である。ただし、新型コロナ流行の影響に伴う試薬の入手困難が影響したこと、代表研究者の移動による職種変更などにより、当初の予定通りの測定数は施行できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
遅れている分のPCR測定を順次すすめていく。
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