研究課題/領域番号 |
20K16906
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立小児総合医療センター(臨床研究部) (2021-2023) 順天堂大学 (2020) |
研究代表者 |
細井 賢二 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立小児総合医療センター(臨床研究部), その他, 医長 (90794842)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 炎症性腸疾患 / 膵炎 / 炎症性腸疾患治療薬 / 膵炎関連遺伝子 / 炎症性腸疾患関連膵炎 / CFTR遺伝子異常 / 治療戦略 / 疾患遺伝子解明研究 |
研究開始時の研究の概要 |
炎症性腸疾患(IBD)は腹痛、下痢、血便などの消化器症状を呈する慢性の炎症性疾患である。IBDはさまざまな合併症をきたし、なかでもIBD関連膵炎はIBDの再燃との鑑別を要し、重篤化する危険性がある。小児期発症の膵炎では、膵炎関連遺伝子の変異の関与が指摘されており、小児IBD関連膵炎に関しても遺伝子が関与している可能性が示唆される。本研究では、小児IBD患者を対象とし、膵炎関連遺伝子解析を行い、IBD関連膵炎との関与を評価する。
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研究実績の概要 |
本研究は炎症性腸疾患患者の膵炎関連遺伝子の同定を目的に実施されている。東京都立小児総合医療センターに新規発症炎症性腸疾患患者は約34名であり、新規 で膵炎・膵逸脱酵素上昇を認めた患者は3名であった。本邦における炎症性腸疾患の膵炎合併に関する全国調査を行い、論文化した。本邦の膵炎発症率は1.4%で、53%が炎症性腸疾患治療薬が原因であったと報告した。また単施設での報告として当センターでの症例集積では炎症性腸疾患157例中5例(3%)で膵炎を発症し、29例(18.4%)で高アミラーゼ血症を発症していた。膵炎発症年齢は平均15歳で炎症性腸疾患発症から8.8ヶ月後であった。全例が膵炎発症時に炎症性腸疾患活動期であり、原因は原疾患が3例、薬剤性が2例であった。全例が軽症で保存的加療で改善している。上記内容に関して日本小児栄養消化器肝臓学会で報告した。現在炎症性腸疾患患者の集積に努め、2023年度では24例中の新規炎症性腸疾患患者を集積し、3例が炎症性腸疾患関連膵炎を認めた。これまでの症例に対して同意書を取得し、遺伝子検索を進めていく方針である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
患者集積に努めている状況である。炎症性腸疾患関連膵炎症例と高アミラーゼ血症をきたした症例に対して同意を取得し、遺伝子解析を進める予定である。
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今後の研究の推進方策 |
順天堂大学から東京都立小児総合医療センターへ異動し、炎症性腸疾患関連膵炎患者の集積に努めている。2023年度は新規炎症性腸疾患は24例集積し、炎症性腸疾患関連膵炎患者は新規で3例であった。膵炎関連遺伝子検索は追加できておらず、これから集積された炎症性腸疾患患者に同意取得し、遺伝子検査を進めていく方針である。
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