研究課題/領域番号 |
20K16920
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村松 友佳子 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (10581522)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 超低出生体重児 / イオンホメオスタシス / 新生児慢性肺疾患 / 神経障害 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性肺疾患(CLD)重症例で高率に認められる精神運動発達遅滞は重要な問題である。今回、CLDの脳障害の機序解明にあたり、“神経細胞のイオンホメオスタシス”に着目した。脳内のCl-トランスポーターの発現が大きく変化する胎児期(早産児の生後早期)において、CLDをもたらす原因や、CLDに対する治療が、神経学的障害の原因となる可能性がある。本研究計画では、「CLDやCLDに対する“現在の”治療が[Cl-]のホメオスタシスに影響するか」を、生化学的、免疫組織学的、電気生理学的に解明する。また、治療として、幹細胞療法やNKCC1(Cl-トランスポーター)の阻害剤であるブメタニドが有効であるかを確認する。
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研究成果の概要 |
極低出生体重児の合併症の一つとして、高濃度酸素や陽圧換気が原因とされる慢性肺疾患があるが、その神経発達への影響は解明されていない。慢性肺疾患(CLD)の補助治療として、ループ利尿薬が使用されることがしばしばある。ループ利尿薬は、神経細胞膜に存在するCl-トランスポーターであるKCC2およびNKCC1の双方を阻害する。幼若期の神経細胞はNKCC1優位であるが、成熟するにしたがって、KCC2優位に変わる。 本研究では、CLDの影響およびループ利尿薬の投与によるKCC2/NKCC1の発現の変化を調べ、またそれによる神経発達への影響を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、CLDの影響およびループ利尿薬の投与によるKCC2/NKCC1の発現の変化、またそれによる神経発達への影響が解明された。 本成果は、超低出生体重児、特にCLDを合併する児の神経学的予後を改善する管理に繋がると思われる。
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