研究課題/領域番号 |
20K16940
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
西岡 隆文 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (70815464)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | VEGF-A / スプライシングアイソフォーム / 慢性糸球体腎炎 / IgA腎症 / 微小変化群 / VEGF-Aスプライシングアイソフォーム / VEGF / スプライシング / アンチセンスヌクレオチド / エクソンスキッピング治療 |
研究開始時の研究の概要 |
小児の慢性糸球体腎炎は進行性の病態を示すことが多く、末期腎不全に陥った場合、腎移植や透析治療以外に生命を維持する方法は無く、これらに代わる新規治療法の開発が切望されている。 近年、VEGF-Aのスプライシングアイソフォームの一つであるVEGF-A165bが、腎保護作用を有し腎機能を改善する可能性が報告された。本研究では、小児慢性糸球体腎炎患者の腎組織におけるVEGF-Aのスプライシングアイソフォームの解析を行い、VEGF-A165bの発現を促進する治療法の検討を行う。 本研究の成果により小児慢性糸球体腎炎における分子病態が明らかになるとともに新規治療開発につながることが期待される。
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研究成果の概要 |
IgA腎症と微小変化群でVEGF-Aスプライシングアイソフォームの解析を行った。IgA腎症12症例中、7症例が121,165,189を、5症例が121のみを発現した。微小変化群では13症例中、12症例が121,165,189を、1症例が121のみを発現した。real time PCRで各群のVEGF-A121,165,189遺伝子の発現量を測定し平均値を算出した所、微小変化群に比べIgA腎症がすべてにおいて上回っていた。 各症例においてVEGF-Aの発現量と蛋白尿、組織学的重症度、ステロイド治療などの相関性について臨床的な観点から検討を行ったがどれについても明らかな関連は認めなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小児慢性糸球体腎炎は治療法の進歩によって予後は改善しているものの、今日でも末期腎不全に至る例が稀ではなく、新規治療法の開発が切望されている。VEGFの慢性腎臓病への関与が指摘され治療標的として注目されているが、小児腎疾患患者におけるVEGFの分子病態は十分には解明されておらず、そのことが新規VEGF治療法開発の大きな妨げになっている。本研究では、小児慢性糸球体腎炎患者と微小変化群の腎組織におけるVEGF-Aのスプライシングアイソフォームの発現の違いについて比較検討を行う。 本研究の成果により小児慢性糸球体腎炎における分子病態が明らかになるとともに、新規治療開発につながることが期待される。
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