研究課題/領域番号 |
20K16953
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
川田 雄三 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (00868747)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 再生医療 / 間葉系幹細胞 / 炎症性腸疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
炎症性腸疾患(IBD)における線維性狭窄は難治性であり、患者のQOLを損なうのみならず、 重篤な合併症を引き起こす。治療は内視鏡的バルーン拡張術や手術が施行されるが、再発例 も多く、新規治療法の開発が喫緊の課題である。本研究では狭窄をきたしたIBD患者の局所 で活動性のある炎症性・抗炎症性サイトカイン・線維化マーカーを探索し、治療の標的となる分子を明らかにする。そして当科で研究開発を進めている間葉系幹細胞(MSC)による再生医療を発展させ、高純度アルギン酸でゲル化させたMSCの局所剤を開発し、動物モデルで本治療法の最適化を目指す。将来的には実臨床で有効な新規狭窄治療法へと発展させる。
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研究実績の概要 |
dextran sulfate sodium(DSS)を用い腸炎を惹起させたマウスモデルに対して、間葉系細胞(MSC)とアルギン酸混合液の腸右町での投与の有効性の検討を行っている。 現時点でMSCとアルギン酸混合して3日後もMSCは少し細胞数は減ってしまうものの、70%程度生存していることがわかった。またそのMSCを解析したところ抗炎症性サイトカインの一つであるTgfβの発現が増加していることが判明し、MSC単独よりもMSCとアルギン酸混合したほうが炎症を改善させる可能性が示唆された。 今後MSC単独の培養液とMSCを含んだものでのサイトカインの変化について検証したいと考えている。 またDSS腸炎マウスモデルの条件確立するために2%のDSSを1週間自由飲水させ腸炎を惹起させて評価したところ、組織学的や臨床学的にも評価できる炎症だけの炎症が得られており、2%での腸炎モデルの作成を行った。 また注腸手技の確立のため、インジゴカルミンを用いてマウスの注腸を行ったところ中位大腸(肛門から半分程度)まで注腸液が入っていることを確認した。 今後、2%DSSで腸炎を惹起させたマウスに対して、実際注腸を行い効果をみたいと考えている。比較としては、プラセボとしてPBSをMSC単独、MSCとアルギン酸混合液の注腸を行い、実際改善するのか、またアルギン酸混合することの上乗せが得られるのかを検討したい。また改善した場合、作用機序についても検証を行いたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ感染流行もあり、全体的に進行は遅れてしまっている。
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今後の研究の推進方策 |
実際アルギン酸混合のMSC投与し、腸炎改善効果を検証したい。また改善があった場合なぜ効果があるのかの機序の解析を行いたい。
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