研究課題/領域番号 |
20K16954
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
松田 秀岳 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 講師 (20464084)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 肝細胞癌 / 微小環境 / 循環腫瘍細胞 / 肝細胞癌免疫療法 / 末梢血循環腫瘍細胞 / 血清サイトカイン動態 / circulating tumor cell / 肝癌微小環境解析 / 肝がん / HLA / PD-1経路 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、肝細胞癌(HCC)の治療経過に相関する臨床的な免疫学的動態を、HLA分子とPD-1経路解析ならびに関連遺伝子検索を通じて明らかにする。 まず、HCC症例から得られた組織・血液検体中のHLA class I/Ⅱ、PD-1、PD-L1/L2の発現解析を行う。次に、血液中のCD4+/CD8+T細胞とサイトカイン動態を経時的に測定する。そして、関連領域遺伝子の一塩基多型を検討する。 これらにより、HCC診療における治療奏効性や転移・再発予測の指標となる免疫学的特徴を特定する。
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研究成果の概要 |
肝細胞癌(HCC)に対する治療がより多様化していくと予想される中で、効率的な治療法の選択が重要となる。本研究では、HCC症例における免疫学的な微小環境と経時的なサイトカイン動態を解析し、治療効果予測に有用なマーカーを同定することを目的として検討を行った。HCC臨床検体を用いた検討により、C型肝炎ウイルス感染症例とウイルス排除後症例では、免疫調節性の腫瘍内微小環境の組成が異なることが示唆された。また、循環腫瘍細胞の幹細胞性は治療効果やがん進展の予測に有用なバイオマーカーとなる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝細胞癌(HCC)は背景肝の状態により、腫瘍内微小環境の免疫学的組成が異なる可能性が確認され、HCC治療における個々の結節の特性を踏まえたテーラーメイド医療を構築する重要性が示唆された。また、循環腫瘍細胞解析がHCC治療効果やがん進展の予測に有用なバイオマーカーとなる可能性も示された。本研究の成果の応用により、HCCの生物学的多様性を踏まえた効率的な治療法選択が可能となることが期待される。
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